使えない上司・使えない部下

2016年5月24日

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吉田典史 (よしだ・のりふみ)

ジャーナリスト・記者・ライター

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年から、フリー。
主に、人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。『悶える職場』(光文社)、
震災死』『あの日、「負け組社員」になった…―他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)『封印された震災死』(世界文化社)など。

 社会保険労務士の中村紳一さん(53歳)は20代の頃、大手メーカー(東証一部上場、社員数2000人)に勤務していた。

 その頃に、2人の上司に仕えた。ひとりは、部下の立場からすると「使えない上司」だという。もうひとりは、「いい上司」だったようだ。

 このときの経験が、その後、人事労務の専門家として独立するうえで大きな教訓になっているという。

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揚げ足をとりたがる高卒上司

 あの上司が、いい人だったとは思いませんね。学歴コンプレックスが強くて、困りました。私は立命館大学の社会学部を卒業し、入社したばかりです。配属されたのが、7~8人の営業部。

 上司は課長で、最終学歴が高卒。それより前に、会社が急速に拡大し、高卒の人が大量に入社したようです。そのひとりが、上司だったのです。まだ、大学進学率が30%前後の時代です。早稲田卒の先輩社員がいましたが、心の病になり、出社していなかった。それでも、辞めさせることはしない。「大卒」の社員がある程度、重宝された時代でもあるのです。

 高卒の上司は、そんなことにも不満を感じていたのかもしれませんね。皮肉や嫌みを言ってくるのです。「大学を卒業していて、こんな漢字を書けないのか?」……。重箱の隅をほじくるように、次々と揚げ足をとってきます。私は言われっぱなしですよ……(苦笑)。会社員って、こういうものかなと思うしかなかった。

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