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2016年6月2日

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英仏政府は1日、シリアの包囲地域に支援物資を空から投下するよう国連に呼びかけた。

米ロなど関係17カ国が参加する国際シリア支援グループ(ISSG)は先月、緊急に必要とされる人道支援物資の到着期限を6月1日とした。

しかし、1日に届けられた物資は限定的で、ダマスカス近郊のダラヤに向かう支援部隊は食料を運んでいなかった。

国連安全保障理事会は3日に物資の空からの投下について協議する予定となっている。

ハモンド英外相は、人道支援のため広範囲な通行許可を求める国際社会の要請に、シリア政府が応じていない、と非難した。

ハモンド外相は、「空からの物資投下は複雑で費用がかかり、リスクを伴うが、今や多くの包囲地域の人々の苦しみを助ける最後の手段だ」と述べた。

ハモンド外相は、アサド政権を支援するロシアとイランに対し、物資空輸が安全に実施できるよう、政権に働きかけるよう求めた。

ロシアは、物資が1日に届いたことは進歩だとしている。

しかしハモンド外相は、ISSGが期限とした1日に、限定的な地域にのみ通行が認められたのは、「皮肉な対応」だと語った。

ISSGには関係17カ国のほかアラブ連盟、欧州連合、国連が参加している。

国連は4月、シリア政府軍に包囲されたダラヤに少なくとも4000人がいると指摘。首都近くのダラヤの包囲は4年間続いている。

2012年11月以来初めてダラヤに到着した支援部隊はワクチンや粉ミルク、薬品、栄養補助食品を運んでいた。

一方、ダラヤから北西の、反政府勢力が掌握するムアダミヤには食料品や小麦粉が届けられた。支援部隊が前回物資を届けたのは1カ月前。

ダラヤでは、3年以上停電が続いている。

国連のスティーブン・オブライアン緊急援助調整官は4月、人道援助受け入れを「数えきれないほど」要請してきたが、シリア政府は要請をことごとく無視したと述べていた。

ダラヤでは先月、関係勢力が支援物資の供給に合意したものの、シリア軍が支援部隊の通行を許さなかった。

今回物資を届けた部隊には、国連や赤十字国際委員会、シリア赤新月社が参加した。

ロシア国防省は1日、ダラヤへの人道支援到着を待って、活動を48時間停止するとシリア当局と合意したと述べた。

ロシアはアサド政権を支援するためシリア国内に空軍基地を設置している。

ダラヤはアサド政権への抗議デモが起きた最初の町のひとつで、2012年末から政府軍に包囲されている。英国に拠点を置くシリア人権監視団によると、ダラヤ周辺で今週、反政府勢力と政府軍の衝突が起きた。

国連は、シリア国内の孤立地域に460万人以上が居住しており、60万人近くが包囲下にあるとみている。

(英語記事 Syria conflict: Calls for air drops of humanitarian aid to besieged towns)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/36431841

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