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2016年8月2日

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経済混乱が続く南米ベネズエラで、マドゥロ大統領の罷免を問う国民投票を求める署名運動をめぐり、同国の選挙管理委員会は1日、有権者の1%(約20万筆)の署名が同国全24州で得られたと承認した。

有権者1%の署名は、罷免に向けた長い手続きの第1段階の要件で、第2段階では、わずか3日間で400万筆の署名を得ることが求められる。

一方、同国の最高裁判所は、議会内での野党活動を禁止する命令を出した。最高裁は、票を買った疑いで捜査されている3人の野党議員が除外されるまで活動を禁止するとしている。

政治と経済の危機が深まるベネズエラでは、生活必需品が不足しており、店舗からの略奪が相次いでいる。物価上昇率は世界的にも最高水準にあり、物資を求める人の長い行列が日常化している。

野党はマドゥロ大統領の経済失策が現在の危機を生んだと批判している。マドゥロ氏は2013年4月に大統領に就任。任期は2019年まで残っている。

ベネズエラ選管は第2段階の実施期間を発表していない。特派員らによると、選管のティビサイ・ルセナ委員長は、野党の署名集めで不正行為が幅広く行われたという指摘を捜査すべきだと述べ、大統領を強く後押しする姿勢を見せた。

ルセナ委員長は、当局は1000筆以上の署名が偽だとみていると述べた。「選挙当局は検察の捜査を求める」という。

しかし、ルセナ氏は、野党連合の民主統一会議(MUD)が集めた署名約40万8000筆のうち98%は正当なものだったことも明確にした。

政府は今年中の国民投票の実施を許さないとしている。国民投票を求める動きを止めるため、政府は国内各地で9000件近くの訴訟を起こしている。

特派員らは国民投票の実施時期が非常に重要だと指摘する。世論調査が示唆するようにマドゥロ大統領の罷免が支持され、それが今年中の国民投票で決まった場合、あらためて実施される大統領選挙で、野党が17年にわたる社会主義政権を終わらせる機会を得る可能性があるからだ。

しかし、もし来年以降に罷免が決まった場合、副大統領が大統領職を継ぎ、社会主義政権が2018年に予定される次の大統領選まで続くことになる。

野党指導者らはルセナ委員長に対し、有権者の20%の署名が条件となる第2段階の実施時期をすぐ発表するよう求めている。

(英語記事 Venezuelan campaign passes first hurdle)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/36950029

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