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2016年9月13日

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内戦が続くシリアで、戦闘行為の停止が12日の日没から始まった。停戦がどの程度幅広く守られるかは不明。シリア政府軍が7日間の停戦を発表した一方、反体制派勢力はより慎重な姿勢を取っている。

停戦交渉を後押ししたジョン・ケリー米国務長官は、今回の合意が統一されたシリアで平和を実現する最後のチャンスになるかもしれないと警告した。

人道支援団体は、特に激しい戦闘が起きていたアレッポなど最も被害の大きい地域に支援物資を届けたいと考えている。

ワシントンの国務省で会見したケリー長官は、初期段階の情報で「戦闘の減少」が見られたと述べた。しかし、停戦の実効性について最終的な判断を下すには時期尚早との考えを示した。

英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」によると、大方の前線で停戦が守られているもよう。

今月9日にスイス・ジュネーブで停戦が合意されるまで、米国とロシアは何カ月にもわたり交渉を続けていた。包囲状態にある地域に滞りなく支援物資を届けるためには双方の協力が必要だ。

停戦が7日間守られれば、米露は過激派組織に対する空爆で連携すると合意している。

反体制派の自由シリア軍は「前向きに協力する」としつつも、停戦がシリア政府側を利する可能性を懸念している。

もうひとつの有力な反体制派グループで、より強硬なイスラム教主義を唱える「アフラル・シャム」は停戦に反対していたが、態度を軟化させたとみられる。

ロイター通信は、反体制派関係者の話として、発表の準備が進められている停戦支持の声明には、アフラル・シャムを含む「主要グループ」が「厳しい慎重姿勢と共に」名前を連ねると報じた。

停戦に先立ち、シリアのアサド大統領は合意を歓迎したが、政権は依然として「テロリストから全ての地域を取り戻し、再興する決意がある」と述べた。

戦闘行為の停止は48時間ごとに再評価される予定。

停戦前の週末には、反体制派の支配地域に対する政府軍の空爆が相次いで実施され、約100人が死亡した。

シリア人活動家らによると、ロシア軍機もイドリブ、アレッポ両県で出動していたという。

シリアではこれまでたびたび、停戦が破られてきた。その際にも停戦直前には、一時的に戦闘が激しくなった。

合意に基づき政府軍は、特定の反体制派支配地域で戦闘行為を止める。

その後、ロシアと米国は過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)やジャブハト・ファタハ・アルシャム(旧ヌスラ戦線)といったイスラム聖戦(ジハード)主義集団と戦うため、共同センターを設置する。

5年以上続くシリア内戦は、アサド政権への抗議運動をきっかけとして始まり、これまでに25万人以上が命を落としている。

国連によると、480万人以上がシリア国外に逃れ、推計650万人が国内で難民化している。

(英語記事 Syria war: Cessation of hostilities comes into effect

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37346490

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