BBC News

2017年2月2日

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ルーマニアの首都ブカレストで1日、過去にほぼ例を見ない規模の反政府デモが発生した。汚職罪で収監されている高官数十人が釈放される可能性がある法令が可決されたことを受けた。

1日夜には、政府の建物前に少なくとも15万人のデモ参加者が集まったもようで、国内各地で同様のデモが起きている。

ブカレストのデモでは、参加者の一部が爆竹や発煙弾を警官らに投げつけ、警察は催涙ガスで応じた。

法令は先月31日夜に可決された。社会民主党(PSD)の左派政権を率いるソリン・グリンデアヌ首相は、法令は刑務所の過密状況を緩和するために必要な措置だと説明した。

しかし、グリンデアヌ首相が汚職で有罪判決をうけた仲間を釈放するための法令だと、批判する声も出ている。

デモが発生する直前には、欧州連合(EU)がルーマニアに対し、汚職撲滅の取り組みを「撤回」しないよう警告していた。

欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は、「汚職との戦いは、止めるのではなく、前進させなくてはならない」とし、「強い懸念と共にルーマニアの動きを見守っている」と述べた。

ブカレストのデモ参加者らは、「辞任しろ」「盗人、盗人」と、繰り返し唱和した。

デモに参加していた建築家のガブリエラ・コンスタティンさんは、「(主張が通る)見込みは薄いが、戦うことは大事だ」と語った。

同じくデモに参加していたニコラエ・スタンクさんは、「ルーマニアの法支配を無視しようとした犯罪者たちから我々の国を守り、彼らのあやしげな利益ではなく、我々の権利や利益を守ろうと思ってここに集まった」と話した。

急きょ可決された法令では、一部の法律違反を免罪し、汚職の金額が4万4000ユーロ(約530万円)を超えない限り禁固刑に処されない、と定めている。

新たな法令の受益者として真っ先に挙げられるのは、公金2万4000ユーロを横領したとされるPSDのリビウ・ドラグネア党首だ。

このほか、選挙で選ばれた公職者や判事らが釈放される見通しとなっている。

(英語記事 Romania protests grow over corruption decree

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38837153

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