ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2017年2月6日

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佐藤達夫 (さとう・たつお)

食生活ジャーナリスト

1947年5月30日、千葉県千葉市生まれ。1971年北海道大学水産学部卒業。1980年から女子栄養大学出版部へ勤務。月刊『栄養と料理』の編集に携わり、1995年より同誌編集長を務める。1999年に独立し、食生活ジャーナリストとして、さまざまなメディアを通じて、あるいは各地の講演で「健康のためにはどのような食生活を送ればいいか」という情報を発信している。日本ペンクラブ会員、女子栄養大学非常勤講師(食文化情報論)、食生活ジャーナリストの会事務局長。主な著書共著書に『食べモノの道理』(じゃこめてい出版)、『栄養と健康のウソホント』(一般社団法人家の光協会)、『これが糖血病だ!』(女子栄養大学出版部)、『安全な食品の選び方・食べ方事典』(成美堂出版)、『野菜の学校』(岩波書店)、『新しい食品表示の見方がよくわかる本』(中経出版)ほか多数。講演活動では、「あなたはなぜやせられないか?」「生活習慣病は自分で治す」など肥満や糖尿病のメカニズムや、「健康長寿のための食事と生活」という食生活と健康にまつわる最新情報を、医師の視線ではなく、一般の人にわかりやすいことばで提供する。あるいは、健康を保つ上で欠かせない技術としての「安全な食品の選び方」や「食品表示の見方」あるいは「健康にいい野菜の栄養情報」を、やさしく解説する。また、長年、女性雑誌を編集してきた立場から、「男性の家事が社会を変える」「中高年からの二人暮らし」などのテーマで、男性の家庭内自立を説く。

 健康に(少しは)気をつけているビジネスパーソンから「野菜が健康にいいことはわかっているんだけど、なかなか食べられないんですよね~」という言葉をよく聞く。本当に野菜は健康にいいのか、今回は驚くべき事実をお伝えする。

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野菜がヘルシーだというのは勘違い

 最初にお伝えしたいのは野菜の「栄養的価値」だ。テレビ等では食品として野菜が登場すると、出演者(タレント、アナウンサー、料理研究家、ときには栄養士や医師までも)が「野菜たっぷりなのでヘルシーですよ」などと発言することがきわめて多い。しかし、これは勘違いである。少なくとも「野菜を食べれば健康になれる」という証拠はない。

 それどころか、野菜ばっかりの食生活では「健康で長寿」は望めない。たとえば、アフリカや南アメリカや東南アジアには、ほぼ毎日、野菜と穀物だけを食べて暮らしている子供たち(子供だけに限らない)が大勢いる。その子たちは健康でもなければ長寿でもない。タンパク質(とりわけ動物性タンパク質)や適度な量の脂肪などが不可欠である。彼ら(彼女ら)にとってはタンパク質や脂肪こそがヘルシーな食材なのであり、野菜はヘルシーでも何でもない。

 ビジネスパーソンは「野菜を食べてさえいれば健康になれる」などと勘違いしないことが、まず肝要。動物性脂肪やタンパク質やアルコールや糖類を過剰に食べている現代人は、野菜不足のためにバランスが偏っていることが多いので、バランス上「野菜をたくさん食べましょう」というだけの話である。

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