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2017年3月29日

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東芝の米原子力発電子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)は28日、米国の裁判所に連邦破産法11条の適用を申請した。

WHは多額の赤字を出しており、親会社である東芝の経営再建の足かせとなっていた。

WHは、米ジョージア、サウスカロライナ両州で受注した原発建設で、大幅な採算悪化に悩まされていた。

日本政府は29日、東芝がWHの破産申請を行う計画について報告を受けていると明らかにした。

問題のきっかけ

東芝は昨年12月、WHが行った取引によって大きな損失を被ったと投資家らに警告。WHが買収した原発建設会社の資産が当初の評価を下回っていることが判明したほか、未払い金をめぐって他社と争っていることが分かった。

東芝は当初、WH株の売却を模索していた。

東芝は2017年3月期の第3四半期の決算発表を2回延期しており、現時点では、4月11日に発表する予定となっている。

東芝は、米国の原子力発電に関連した資産が当初推計よりも大幅に少なかったことを理由に、7125億円の減損損失を計上すると明らかにした。

破産法申請によって東芝が得るのは?

破産法申請によって東芝は、今後の損失を抑えられる見通し。

WHの苦境を受けて、東芝の株価は急落。東芝が問題を明らかにした昨年12月以来、6割以上、下落した。

今年2月には志賀重範会長が辞任し、監査法人の承認が得られなかった四半期報告書の発表は延期された。

東芝が財務問題に直面するなか、好調な半導体メモリー事業など、重要な部門の売却に迫られるとみられており、一部のアナリストは東芝が危機を乗り越えられるのかさえ疑念を表すようになっている。

このため、WHの破産法申請によって損失拡大は止めることができても、会社再建が成功するかどうかはいまだに不明だ。

英国の原発にも不透明感

WHの破産法申請は、英国の原発の将来にも大きな影響を及ぼす可能性がある。

東芝は仏エネルギー大手エンジーとの合弁で設立した、英原発事業会社ニュージェンに60%出資している。ニュージェンは英カンブリア州ムーアサイドで、新たな原発の建設を受注している。

東芝子会社のWHが原子炉を建設する予定だが、同社の破産法申請によって計画の遅延、または今後の見通しが不透明になる可能性さえある。

ムーアサイドの原発は将来、英国の電力需要の7%を担うと推計されている。

(英語記事 Toshiba's Westinghouse files for US bankruptcy

提供元:http://www.bbc.com/japanese/39427632

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