2026年11月5日(木)

大丸

2026年10月20日

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百貨店の源流である江戸期の呉服屋は、座売りでの対面販売が基本であった。
そこに訪問営業の新風を吹き込み、店の屋台骨を支える商売へと発展させた大丸心斎橋店。
開業300周年を迎えた今、外商ビジネスの新たな「あきない」が始まっている。

不死鳥のように舞い続け
人々の暮らしを見守る店

 古代から未来へ、時空を超えて人類の営みを見守り続ける不死の鳥『火の鳥』──手塚治虫の名作とのコラボレーションで、心斎橋という地域の象徴であることを印象的に描き出したのは、今年で開業300周年を迎えた大丸心斎橋店だ。
 大丸は、京都伏見の呉服店「大文字屋」から始まった。1717年(享保2年)、徳川吉宗の治世に業祖・下村彦右衛門正啓が店を開き、丸に大の字を商標としたことから後に大丸屋と称する。大阪への出店は1726年。心斎橋のやや南、心斎橋筋の一角に間口1間、奥行2間の小店を構え、すでに「天下の台所」と呼ばれたこの地の旺盛な購買力を頼りに商いを広げていく。以来、今日まで場を変えることなく、「大丸さん」の通り名で親しまれてきた。
 現在の本館心斎橋筋側の正面玄関を見上げると、壮麗な孔雀のレリーフに気づく。大正期の店舗焼失を経て、1925年の再建工事に際して「再生と飛躍」への願いを込めて掲げられたもの。聞けば、フェニックス(不死鳥)のイメージで米国の業者に発注したところ、完成品はなぜか孔雀になっていたという。これを機に孔雀は店の象徴となり、いつの世も艶やかな翼で明るく照らす存在として、この場所から人々の暮らしと街の賑わいを見守り続けてきた。

1925年制作の孔雀レリーフ(心斎橋筋側玄関上)

 開業300周年のキャラクターに起用された『火の鳥』との接点はそこにある。願いは一つ。未来永劫、誰からも愛される店であり、地域であり続けること。その想いは周年キャッチコピー「ずっと、あきない。」にも映され、いつきても飽きない、いつまでも商いを続ける百貨店の姿を示している。

御用聞きから外商へ
大丸を支える商いの流儀

 「飽きない」は、飽くなき挑戦をも意味している。心斎橋店の300年は、まさにその挑戦と進取の歴史でもあった。開業時の間口1間(約1.8m)はいかにも狭い。当時の呉服店といえば、訪れた客に反物を広げて見せるのが普通だが、こうも手狭では勝手が悪い。そこで、手代が自ら街に繰り出し、得意先を回って品物を売る「御用聞き」の手法をとった。今でいう外商の始まりだ。幸い、界隈には芝居町として人気を集めた道頓堀や、高級商店街の順慶町通(南船場エリア)があり、売り先には困らない。街に出て、客と話し、流行の先端を直に感じ取る新しい商法は奏功し、開業2年後には店舗拡張、5年後には向かいの大店を買い取るほどの勢いで成長した。

明治36年大丸心斎橋店(旧大阪店)外観

 進取の気風は近代を迎えても変わらない。大正初期には洋館を建て、洋品から雑貨、化粧品、貴金属、玩具などと品ぞろえを広げ、西洋式の陳列型店舗へといち早く舵を切る。食堂を備え、女性店員や無料配達のメッセンジャーボーイも配置した。

大正初期の外商部隊 (写真提供:J.フロントリテイリング史料館)

 その一方、伝統を継ぐ外商部隊も変わらず健在。外商員のモダンな装いと荷車は広告塔ともなり、客層を広げ客単価を高めるのに活躍した。今も、対話を通じて顧客の求めに応じる商いは大丸の真骨頂だ。

進取の気風で拓く
外商ビジネスの新時代

 大丸・松坂屋では現在、リテール事業深化の一環として「外商強化」を進めている。時間に追われる現代人に応える進取の商いとして、リアルとデジタルの掛け合わせで商圏を拓き、顧客との接点を拡大中。それを象徴するのが、外商会員限定のプレミアムサイト「Connaissligne(コネスリーニュ)」。希少価値の高いモノ消費と、体験価値を創るコト消費の両面から独自の商品を展開し、背景にある「物語」に焦点を当てた読み物で顧客の心に迫る。
 大丸心斎橋店ではまた、訪問を望まない顧客には問い合わせや情報発信、店内アテンドに特化したチームが対応。つかず離れずの距離感で買い物をサポートし、求めに応じたコミュニケーションをしてくれると好評だ。百貨店内に加え、周辺で20を超える提携先の特選ブランドブティックでも対応。さらに、外商会員への入会方法も招待制は採らず、オンラインでの自己申込を可能としたことにも進取の気風が見える。
 大丸さんは昔から販売ではなく商売。モノを売って終わりではない、お客様との「あきない」関係づくりが今もここにある。

Message
「あきない」の心で次の100年も歩みます
大丸大阪・心斎橋店長
米山 由紀

当店は歴史と文化を感じる建築の美しさの中で、お客様にゆったりとお買い物を楽しんでいただける、大阪でも随一の百貨店であると自負しております。今後もお客様のくらしに輝きをご提供できるよう、外商部をはじめ従業員一丸となり「あきない」を進化させてまいります。300周年のこの機会にぜひご来店くださいませ。

Information
大丸・松坂屋の外商サービス


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大谷翔平選手着用ユニフォームの特別販売、京都祇園祭への特別招待も(「コネスリーニュ」掲載記事の一例)


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大丸心斎橋店 大阪外商部 新規顧客担当
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