中国メディアは何を報じているか

2017年8月10日

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スターの収入超えも

 この売り上げをたたき出したのは、ウェイボーで529万のフォロワーを擁する女性、张大奕だ。「ウェイボーに529万のフォロワーを擁する张大奕にとって、商品の販売はすでに最大の収入源になっている。服飾品の売上額に限ってすでに6000万ドルを超えた」その2015年の収入は4600万ドル(約51億円)で、中国の美人女優の代表格、范冰冰(ファン・ビンビン)の収入の2倍にもなるという。

 記事では1988年生まれの彼女のモデルとしての活動を振り返った後、こう続ける。

 「张大奕の最も知られる肩書きはモデルではなく、最も稼ぐタオバオの店主の方だ。8年間モデルをした後、2014年に自分のタオバオのショップ『吾欢喜的衣橱』を創立した。わずか1年の間に4600万ドルの収入を実現しただけでなく、タオバオの『双11(11月11日の独身者の日)』のセールで売上額が億(元)の大台に乗った最初のショップにもなった。彼女のつくった業績の神話は、今に至るまで誰も超えてはいない」

 彼女はKOLマーケットの爆発的な成長ぶりを象徴する存在だ。ほかにも有名ブランドの広告塔になったり、投資を受けたりするKOLは多い。世の中から注目を浴び、なおかつ収入も得られるKOLは、若者のあこがれの存在にもなっている。

 環球網は7月26日、「網紅こそ活路?天猫国際副社長が『代購は今、KOLに転換しつつある』と発言」と伝えた。代購はかつて横行した海外ブランドの入手法で、職業的に海外でブランド品を買い付け、中国国内に持ち帰り、転売することを指した。政府の規制強化や海外商品を扱うECサイトの発達で、海外商品の購入に占める割合は下がっている。

 これに関して、アリババグループの天猫国際の副社長が記者に対してこう発言したという。

 「代購は今、KOL達人の方向に転換している。彼らは自分のファンを蓄積しており、海外のブランドよりも中国消費者の好みを理解している。代購は現場で生放送する方式で、コンテンツ・プロバイダーとなり、あるいはセールスマンのようになることができる。我々は越境購入の優れた達人と代購者が直接大ブランドを助け、商品を広めることを進めている。ブランドが商品を売り、彼らはセールスマンとなり、手数料徴収モデルでの決算はしない」

 代購者は、利ザヤで儲ける誰でもできた職業から、よりプロモーションにたけ、実力のある存在に転換するよう迫られているとの指摘だ。

費用対効果に注意必要

 「今は多くの会社がプロモーション時に、100%とは言わずとも、90%はKOLの投入を手掛けることになる」

 こう指摘するのは、中国のプロダクト・マネジャーのためのポータルサイト「人人都是産品経理」の6月12日の「どのようにウェイボー、WeChatのKOLを投入し、最大の効果を上げるのか?」という投稿だ。

 「多くの場合、仲介会社を探してインターネット上のKOLを投入することはお金の浪費に等しい」と手厳しい。その理由をこう続ける。

 「一つには、仲介業者の質の差が大きく、市場の研究を欠き、質を考えずに思いつくままにパッケージ化し、投入する。二つには、お金を稼ぐためなら大量の公式アカウントをコピーして市場をかく乱することもいとわない。三つには、任務のために大量の水軍(会社に雇われてインターネット上のいくつものアカウントを使って都合の良い発信をする人)を雇い、データをつくりあげ、勢いがあるかのように偽装する。もし会社のマーケティング部門にKOLを適切に投入する見識があれば、大量の予算を省くことができる」

 実際、日本から仲介業者を通してKOLマーケティングを依頼したと思しい例で、費用対効果を考えているのだろうかと首をかしげてしまうものもある。中国ビジネスのバズワード、KOL。賢く使えば効果を上げるが、漫然と使うだけではただの金食い虫になると肝に銘じておくべきだろう。

  
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