ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2018年4月3日

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佐藤達夫 (さとう・たつお)

食生活ジャーナリスト

1947年5月30日、千葉県千葉市生まれ。1971年北海道大学水産学部卒業。1980年から女子栄養大学出版部へ勤務。月刊『栄養と料理』の編集に携わり、1995年より同誌編集長を務める。1999年に独立し、食生活ジャーナリストとして、さまざまなメディアを通じて、あるいは各地の講演で「健康のためにはどのような食生活を送ればいいか」という情報を発信している。日本ペンクラブ会員、女子栄養大学非常勤講師(食文化情報論)、食生活ジャーナリストの会事務局長。主な著書共著書に『食べモノの道理』(じゃこめてい出版)、『栄養と健康のウソホント』(一般社団法人家の光協会)、『これが糖血病だ!』(女子栄養大学出版部)、『安全な食品の選び方・食べ方事典』(成美堂出版)、『野菜の学校』(岩波書店)、『新しい食品表示の見方がよくわかる本』(中経出版)ほか多数。講演活動では、「あなたはなぜやせられないか?」「生活習慣病は自分で治す」など肥満や糖尿病のメカニズムや、「健康長寿のための食事と生活」という食生活と健康にまつわる最新情報を、医師の視線ではなく、一般の人にわかりやすいことばで提供する。あるいは、健康を保つ上で欠かせない技術としての「安全な食品の選び方」や「食品表示の見方」あるいは「健康にいい野菜の栄養情報」を、やさしく解説する。また、長年、女性雑誌を編集してきた立場から、「男性の家事が社会を変える」「中高年からの二人暮らし」などのテーマで、男性の家庭内自立を説く。

最も重要な栄養バランスはPFCバランス

今年の1月のこのコラム「お正月太り解消ダイエットのコツ」(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11507)で、「糖質を制限してもやせない」と書いたら、「そんなはずはない」というご意見や「くわしく知りたい」というご要望があったので、今回はこのことについて書いてみたい。

(iStock/ThitareeSarmkasat)

まずは「糖質」の説明から。
たくさんある栄養成分の中で、カロリーを持っている(私たちにエネルギーを供給できる)ものが4つある。
たんぱく質(Protein)と脂質(Fat)と炭水化物(Carbohydrate)、そして、同等に扱っていいかどうかは別にしてアルコールの4つ【※1】。
アルコール以外の3つをつい最近までは「三大栄養素」と呼んでいたが、今は「熱量産生栄養素」と呼ぶようになった(三大栄養素のほうがわかりやすいとは思うのだが・・・・)。

いろいろな場面で「栄養バランス」ということがよくいわれるが、「栄養バランス」の一番の基本は、このたんぱく質・脂質・炭水化物のバランスである。
これをPFCバランスという(このことばは覚えておいてソンはない)。
たんぱく質:脂質:炭水化物のカロリー比が15:25:60くらいになるような食生活を「バランスのいい食生活」という(数値には幅がある)。

糖質制限ダイエットというのは、この「最も基本的な栄養バランス」の重要な要素の1つである炭水化物の中の糖質(この2つの違いは次項で)を制限してしまうので、健康にいいはずがない!
唯一、もし「ものすごく糖質を過剰摂取している人」であれば(自分ではなかなか判断できないが)、その人が糖質を少し減らすのは理にかなっている。
ただし、現在、日本人のPFCバランスは(もちろん平均での話だが)この「好ましいバランス」に近い。
なので、一般的な日本人は、糖質を制限するとPFCバランスが崩れるほうに作用するので、けっして好ましいことではない。

栄養的にそれほど詳しくはないビジネスパーソンも、まずはこのことを頭に入れておかなくてはならない。

【※1】
たんぱく質:肉類・魚類・乳類・卵類・大豆類など。
脂質:油脂類。
炭水化物:ご飯・麺・パンなどの主食類。
アルコール:カロリーだけはあるが他の栄養成分はない。

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