ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2018年8月1日

»著者プロフィール
著者
閉じる

佐藤達夫 (さとう・たつお)

食生活ジャーナリスト

1947年5月30日、千葉県千葉市生まれ。1971年北海道大学水産学部卒業。1980年から女子栄養大学出版部へ勤務。月刊『栄養と料理』の編集に携わり、1995年より同誌編集長を務める。1999年に独立し、食生活ジャーナリストとして、さまざまなメディアを通じて、あるいは各地の講演で「健康のためにはどのような食生活を送ればいいか」という情報を発信している。日本ペンクラブ会員、女子栄養大学非常勤講師(食文化情報論)、食生活ジャーナリストの会事務局長。主な著書共著書に『食べモノの道理』(じゃこめてい出版)、『栄養と健康のウソホント』(一般社団法人家の光協会)、『これが糖血病だ!』(女子栄養大学出版部)、『安全な食品の選び方・食べ方事典』(成美堂出版)、『野菜の学校』(岩波書店)、『新しい食品表示の見方がよくわかる本』(中経出版)ほか多数。講演活動では、「あなたはなぜやせられないか?」「生活習慣病は自分で治す」など肥満や糖尿病のメカニズムや、「健康長寿のための食事と生活」という食生活と健康にまつわる最新情報を、医師の視線ではなく、一般の人にわかりやすいことばで提供する。あるいは、健康を保つ上で欠かせない技術としての「安全な食品の選び方」や「食品表示の見方」あるいは「健康にいい野菜の栄養情報」を、やさしく解説する。また、長年、女性雑誌を編集してきた立場から、「男性の家事が社会を変える」「中高年からの二人暮らし」などのテーマで、男性の家庭内自立を説く。

じつは“夏バテ”という現象がみられる国はそれほど多くない。
赤道直下や南極・北極ではありえない。
温帯地域の中でも、湿度が高い日本のような国に限ってみられる特殊な現象のようだ。
仕事にしろレジャーにしろ、夏をしっかりと乗り切るビジネスパーソンこそが、勝利を手にする。
鰻丼やニンニク料理で夏バテを克服しようとしているアナタ!
本当にだいじょうぶ?

(runin/suntakafk/iStock / Getty Images Plus)

食欲不振による夏場の慢性疲労

まず“夏バテ”の定義をしなくてはならないだろう。
「バテる」というのは、明確な原因がないのに疲労がたまる状態で、医学用語でいえば慢性疲労。
夏場の慢性疲労を、一般的に“夏バテ”といっている。

原因は明確ではないのだが、食欲不振による栄養素不足・寝苦しさからくる睡眠不足・体温上昇による運動不足等々があげられている。
健康の三要素である「栄養・運動・睡眠」の3つともが傷害されるので、体調に支障をきたすのは理解できる。
ただしこれらは、住環境や食環境が整っていない昔の話であり、栄養的に豊かになり、エアコンなどが整備された現代日本には当てはまらないのではないかという指摘も(あることは)ある。

ここでは「食事」で夏バテを防いだり軽くしたりする方法を考えてみたい。
栄養学的には、夏バテはエネルギー不足と考えられ、次のような理論が成り立つ。

さまざまな栄養素の中でエネルギー源となるのは、糖質・脂質・たんぱく質の3つ。
それゆえ、この3栄養素を「三大栄養素」という(しかし、エネルギー源となるだけで「三大」というのはいかがなものか、という理由で最近ではこの3つを「熱量供給栄養素」というようになった)。

この3栄養素の中でも「最も効率的にエネルギー源となる」のは糖質。
糖質をたくさん含む食べ物は、ご飯・パン・麺など、いわゆる主食と呼ばれている食べ物。
この糖質を、体内でエネルギーに変換するときに必要なのがビタミンB1。
ビタミンB1はエネルギーを作り出すビタミンなので、別名「スタミナのビタミン」とも呼ばれている。

ビタミンB1を多く含む食材といえば、まずは豚肉、精白してない米や小麦、レバー、種実類などがあげられる。
ウナギにも多い。

関連記事

新着記事

»もっと見る