2024年4月27日(土)

中年留学日記

2011年8月2日

 ボストンからNYまでは東京~名古屋間に相当する約350km。車で4時間から4時間半ほどの距離だが、巨大な国土を誇るアメリカのスケールではかなり近距離の部類に入る。それゆえに多くの人が行き来し、それに対応するサービスが生まれる。バス路線もその一つだ。

 ボストンとNYを結ぶバス路線は、よく知られているグレイハウンドバスのほか、中国系の新規参入組などあらゆるバス会社が路線を持っている。しかも安い。私が乗ったのは朝6時半発の片道21ドルのバスだった。早い時期から予約すればもっと安くなり、中には数ドルというお得なチケットもあるようだが、今回はぎりぎりの予約だったのでこの値段に。それでも十分安かった。乗り心地は決して悪くなく、成田空港行きのリムジンバスぐらいのレベルはある。

 途中、道路が渋滞したが、ほぼ順調で、午前11時過ぎには到着。摩天楼を目にしたら「とうとうニューヨークに来た」と子供のように喜んでしまった。予約しておいたホテルに荷物を預けて街の散策に出た。夏の観光シーズンまっさかりで、世界各地から自分のような「お上りさん」が多く訪れ、地図を片手に歩いている。私も同じようなスタイルでタイムズスクエアやブロードウエイの周辺を回り、アメリカにいることを実感した。

夢追って人が集まるNY

 NYには以前、学生の時に来たことがあるが、20年以上も前のことなので、当時のことはすっかり忘れてしまった。だから気分的にはほとんど初めてきた感覚だ。ほんの数時間歩いてみて、熱気あふれる街を実感し、これだけ刺激があればいろいろな文化や芸術が生まれる訳だと納得した。

 ボストンに比べ何と巨大な都市か、よくわかるが逆に考えると、街全体が浮わついている感じがするのも事実。夢を追ってこの街にくる人は多いが、頑張りすぎると疲れる街でもあるなあ、などと考えを巡らす。かつては危ない象徴とされていた地下鉄にも乗ってみたが、昼間の時間帯でもあるため特に危険は感じない。むしろ移動には早くて便利だが、同じ線でも快速などの電車もあり、乗り方には注意が必要だ。

米国発祥のコカ・コーラ。誕生してから自由の女神と同じ時間を生きてきた。

 NYに来たからには自由の女神だと思い、翌日にはマンハッタン島南端のバッテリーパークから船でリバティー島へ行った。混雑しないように朝早く出かけていったので、船にはスムーズ乗り込むことができた。足元まで行き台座の下から写真を撮ると、女神がかなり大きくてびっくり。船着き場近くにあるお土産ショップも大にぎわいだ。今年は1886年の像の完成から125年にあたる。コカ・コーラが発売されてからもちょうど125年らしく、タイアップしたコーラが売っていた。

 対岸にみるマンハッタン島に林立するビル群も非常に印象的だったが、今はすっかり平穏に見えるNYの風景も2001年9月の同時テロの時は大変だったはずだ。今年はあれから10年。米国内では関連するいろいろなイベントが行われるのだろう。
 


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