ベテラン経済記者の眼

2012年12月28日

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 毎年、いまごろの時期になると新聞やテレビで1年間を振り返る特集記事や番組が組まれる。それを見ながら、「今年もいろいろあったけど、これも今年の出来事だったんだな…」とあらためて気付かされることも多く、時の流れと記憶の薄れようの速さを実感させられる。

「号外で振り返る平成24年」

 筆者も今年どんなことがあったかをあらためて調べなければ、と思いながら新聞を繰っていたら、ちょうど12月26日の産経新聞に掲載されていた「号外で振り返る平成24年」という絶好の特集に遭遇した。号外なので経済以外のニュースも多く含まれるが、1年を振り返るにあたってこれが非常に興味深い。1月1日のオウム真理教元幹部の平田容疑者出頭から12月19日の「韓国大統領に朴氏」まで60の号外の写真を見開きで紹介した。

 大ニュースが起きた際に発行される号外は、「手に取った人に驚いてもらう」という役割を担っているだけに、その記録性は抜群だ。春先の高速バスの事故、夏のロンドンオリンピックでの日本選手のめざましい活躍、秋の京大・山中教授のノーベル賞、そして直近の衆院解散・総選挙など今年も数々のニュース・イベントがあった。

 経済に関係するニュースはどうだったかと細かくみてゆくと、6月の関西電力・大飯原子力発電所の再稼働、8月の消費増税を柱とする社会保障・税の一体改革法の成立、11月のオバマ大統領再選、などが目についた。

電気メーカーの苦境が発した「警告」

 産経新聞に限らず、全国紙は同じような号外を発行し、読者にニュースの驚きを伝えてきた。振り返ってみれば、号外になるほどのビッグニュースではなかったものの、大きな経済ニュースは今年も多かった。中でも目立ったのは、日本をこれまで引っ張ってきた大手電機メーカーやエレクトロニクス関連企業の経営不振だ。2月には半導体大手のエルピーダメモリが破綻。春の企業決算ではソニーやシャープがテレビ販売の不振が響き、記録的な赤字を計上。夏以降はそのシャープの経営再建の動きが注目された。

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