2024年4月26日(金)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年3月14日

 何故なら、サイバー兵器自体が不透明なことが、まさにサイバー攻撃の特色であるからです。国際規範を作るためには、米国以外の国、例えば中国やロシア等が、サイバー兵器使用の政策を明らかにすることに共通の利益を見出さなければなりませんが、当面は、そうならないでしょう。そのような状況下で、米国のみがサイバー兵器の使用原則を明らかにすることは、かえって米国の利益にならないでしょう。しばらくは、各種の平和時のサイバー攻撃が行われ、その被害があまりに大きく放置できないと皆が認識するようになって初めて、サイバー兵器の使用に関する国際規範制定の動きが出てくるのではないでしょうか。

[特集] サイバー戦争

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