今月の旅指南

2014年2月28日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

冠松次郎 「剣の大滝を囲む大岩壁」 
大正15(1926)年8月 日本山岳会所蔵

 絶壁に囲まれた日本有数の秘境、黒部峡谷の地域研究で知られ、登山家・写真家でもある冠松次郎(かんむりまつじろう)。そして、槍(やり)ヶ岳に山小屋を建設、山岳写真家としても活躍した穂刈三寿雄(ほかりみすお)。この2人に焦点を当て、大正から昭和初期にかけての写真や資料を紹介する展覧会が開かれる。

 “黒部の主”の異名を持つ冠松次郎が、初めて黒部の雄大な自然を目にしたのは明治44(1911)年のことだったという。大正7(1918)年に谷を降りて黒部川本流に足を踏み入れて以来、黒部渓谷を舞台に数多くの写真や紀行文を発表、それまで人跡未踏の地だった渓谷の魅力を発信し続けた。

 一方、穂苅三寿雄は大正3(1914)年に初めて槍ヶ岳を登頂、その後北アルプスで2番目となる山小屋を建設する。昭和に入ってから山岳写真を撮り始め、槍ヶ岳の開祖・播隆上人(ばんりゅうしょうにん)についての著書も出版している。

 会場には、2人の写真作品約130点に加えて、愛用のカメラや登山道具、資料が並ぶ。黒部と槍。それぞれの大自然に魅せられた山岳写真のパイオニアたちの偉業を改めて知ることができる。

黒部と槍 冠松次郎と穂苅三寿雄
<期間>3月4日~5月6日
<会場>東京都目黒区・東京都写真美術館(山手線恵比寿駅下車)
<問>☎03(3280)0099
https://syabi.com/contents/exhibition/index-2145.html

◆「ひととき」2014年3月号より

 

 

 

 


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