BBC News

2016年2月10日

クラッパー米国家情報長官は9日、北朝鮮が実験用原子炉を再稼働させたと述べ、核兵器製造に必要なだけのプルトニウムを近く入手する可能性があると警告した。上院の軍事委員会の公聴会で証言した。

クラッパー長官はさらに、北朝鮮政府が大陸弾道ミサイルシステム構築に着手していると述べた。

クラッパー長官は米国に対する脅威をまとめた年次報告で、「寧辺の濃縮施設を拡大し、プルトニウム製造原子炉を再稼働させたという発表を北朝鮮は履行したと我々はみている」、「原子炉の再稼働から十分な期間がたったため、数週間から数カ月のうちに、原子炉の使用済み核燃料からプルトニウムを抽出できるようになると考えている」と述べた。

北朝鮮は7日、長距離ロケットを発射したばかり。北朝鮮は人工衛星打ち上げが唯一の目的だとしているが、米国をはじめ各国は、国連決議が禁止するミサイル技術の実験だと批判している。

北朝鮮は昨年9月、寧辺(ニョンビョン)にあるすべての核施設が再整備され、稼働し始めたと発表。北朝鮮は過去に寧辺でプルトニウム濃縮作業を行っていた。北朝鮮は今年1月には4度目の核実験を実施した。

クラッパー長官はさらに公聴会で、北朝鮮が「米国にとって直接の脅威となり得る」核弾頭を搭載した長距離ミサイルの開発を、ひたすら追求していると証言。北朝鮮は可動式大陸弾道ミサイルシステムを公表し、「飛行実験はまだだが、配備の準備を始めている」と指摘した。

専門家によると、寧辺の原子炉がフル稼働すれば、年間で核爆弾1基分のプルトニウムを生産できると言われる。20キロトン級の爆弾には約4キロのプルトニウムが必要だ。

北朝鮮は過去にたびたび、寧辺の原子炉を停止すると約束し、2008年には核開発停止の引き換えに援助を得る6カ国合意にもとづき原子炉の冷却塔を破壊までしている。

しかし2013年3月には、3度目の核実験に対する新たな国連制裁をめぐり米国と対立した挙句、原子炉の再稼働を表明した。

北朝鮮の核問題解決を目指す6カ国協議は2009年以来、再開されていない。

北朝鮮は、ミサイルに搭載できるまで核弾頭の小型化に成功したと主張しているが、米政府関係者は疑問視してきた。

(英語記事 North Korea 'expands plutonium production', says US)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35538332

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