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2016年11月18日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

 以前にここで紹介したことがある、「世界初の3Dプリンターによる車」を作ったメーカー、ローカル・モーターズ。当初はキワモノ扱いだったが、わずか1年ほどで自動運転システムまで作るメーカーに成長し、今回のロサンゼルス・オートショーでも一番人気に近い注目を浴びていた。

オリー
 

 ローカル・モーターズは3Dプリントだけではなく、様々な新しい車作りを提唱するメーカーでもある。何よりもその特徴は「マイクロ・ファクトリー」という考え方だ。3Dプリンターがあれば車が作れるため、巨大な工場は必要としない。「需要のある場所で、小規模な工場を作りユーザーに直接手渡しする」というのが同社のポリシーなのだ。しかもデザインの細部はユーザーの希望で変えることができる。自分でデザインした車を、自分で3Dプリントして持ち帰る、というユニークなビジネスを展開している。

 元々はアリゾナ州フェニックスで起こされた会社だが、現在はテネシー州ノックスビル、ドイツベルリンにもマイクロ・ファクトリーを構え、来年にはラスベガス、ワシントンDCにも進出予定だという。3Dプリントカーは「ストラティ」という2シーターのEVだが、4人乗りの車も現在では生産に着手している。

 そのローカル・モーターズが自動運転システムを取り入れて作り、今回発表した「オリー」は色々な意味で斬新な車だと言える。

 四角い形で、乗り合いバスのような車内。中にあるのはコンピュータパネルだけで、このパネルに行き先を設置すれば自動的に目的地に到達する。自動運転システムを提供するのはメリディアン社だ。

 オリーは時速25マイルという、米国の定義では「ネイバーフッド・カー」と呼ばれるもの。公道は走れるが、高速道路は走行できない。しかし、それゆえにプライベート敷地内での運用を目的とし、公道用のテストが必要ではないため来年にも実用化が可能となるかもしれない。

 とりあえずは大学キャンパス内の移動用乗り物として、ネバダ州立大学ラスベガス校での運用試験が始まる。この企画には同大学の工学部学生らも参画している、という。

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