今月の旅指南

2017年4月25日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 「伯耆(ほうき)富士」とも呼ばれる鳥取県の名峰、大山(だいせん)。中腹にある大山寺は、奈良時代の開山以来山岳信仰の霊場となり、戦国時代には3000人を超える僧兵を擁する一大寺院として隆盛を極めた歴史を持つ。その大山寺で5月24日、3年に1度の「大山寺御幸(みゆき)」が挙行される。

 「御幸が始まったのは平安時代のことと伝わります。第2次世界大戦後しばらく途絶えていましたが、昭和62年(1987)に復興、春季大祭の日にあわせて行われることになりました」と、大山寺圓流院(えんりゅういん)住職の大館(おおだて)宏雄さん。

 祭りの日は、大山の北壁が望める博労座(ばくろうざ)の駐車場に法要会場を設営。祈願法要の後に、御幸の行列が出発する。1200年前から燃え続けるという比叡山の「不滅の法灯」が先導し、僧兵や猿田彦、平安貴族など、さまざまな装束姿の150人を超える一行が大山寺に向けて参道を進んでいく。

 御本尊を戴く行列の中心の御輿は白い装束に身を包んだ厄年の男衆によって担がれる。見せ場となるのが、山門から本堂まで130段続く石段を一歩一歩踏みしめながら、総重量200キロにおよぶ御輿を担ぎ上げる場面だ。毎年6月最初の週末が山開きの大山は、新緑が目に染みる季節。緑の景色の中を進む華やかな行列に、往時の栄華をしのびたい。

御輿を担ぎながら石段を進む一行  大山観光局=写真
●大山寺御幸
 <開催日>2017年5月24日
 <開催場所>鳥取県大山町・大山寺(山陰本線米子駅からバス)
 <問>☎0859(52)2158
  URL:http://daisenji.jp/

*情報は2017年3月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2017年5月号より

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