2024年11月13日(水)

日本イーライリリー

2024年11月1日

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ヘルシー・ソサエティ賞は、2004年に設立され、健全な社会と地域社会、国民の生活の質向上に貢献した人々を称えることを目的としている。創立から20年目を迎え、社会で広く認知され高い評価を受ける賞へと発展したヘルシー・ソサエティ賞の受賞者を紹介する。

医療、看護、介護、教育における社会課題の解決・改善への功績を顕彰

 

 2004年に創設され、20回目を迎えたヘルシー・ソサエティ賞。意義深い活動を奨励することで、助けを必要とする方々に手を差し伸べる社会の実現を目指し、継続的に取り組んできた。受賞者は、他者からの推薦に基づき、医療、看護、介護、教育などの社会課題の解決や改善に尽力している方が審査委員会による厳正な審査を通じて選出される。

 第20回ヘルシー・ソサエティ賞は、公益社団法人日本看護協会と日本イーライリリー株式会社の共催となった。従来の教育部門、ボランティア部門、医師部門、医療・看護・介護従事者部門に加え、新たに時事部門が設立され、その時々の重要な課題に貢献した人物が表彰された。今回の時事部門では、現在取り組むべき重要な社会的課題として認知症と高齢化社会への対応がテーマに選ばれた。2023年6月に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が成立し、2024年1月施行された。認知症になってからも希望と尊厳をもって自分らしく生きられる共生社会の実現が推進されることが期待されている。

 2024年10月10日に開催された授賞式では、6人の受賞者が一堂に会し、それぞれの活動について紹介された。彼らの取り組みは社会的な意義が大きく、生活の質を向上させることに貢献しているとして称賛された。ヘルシー・ソサエティ賞は、今後も健全な社会の実現に向けて尽力し、社会への影響を与える人々を支援し続ける。

 

生活の質向上に貢献してきた6名の活動

「教育」「ボランティア」「医師」「医療・看護・介護従事者」の4つの部門に加え、第20回より時々の重要な課題に特定して貢献した方を顕彰する「第20回時事―認知症・高齢社会への対応―」部門が新設された。こちらは、認知症など高齢社会が抱える諸問題の解決に向けて貢献されている方を対象としている。

 ヘルシー・ソサエティ賞には5つの部門がある。「教育部門」は、社会のさまざまな場面で教育を深め、人々にさらなる知識を提供した功績が対象。「ボランティア部門」は、国民の福祉向上を目的とする非営利団体で活動している方や、地域福祉の向上、市民活動など国内外で指導的役割を果たし、多大な貢献をされた方を称える。「医師部門」は、医師としての職責を全うし、健康分野の特殊なニーズや課題に対応するなど、特筆すべき尽力や取り組みを行った医師を表彰する。「医療・看護・介護従事者部門」は、広範な医療および介護領域において、患者や高齢者、障害者などの多様なニーズや生活の質の向上に尽力した医師以外の専門職を対象としている。「第20回時事部門―認知症・高齢社会への対応―」では、認知症などの問題を抱える高齢社会の課題解決に向けて、医療、看護、介護を含めたヘルスケア全体で貢献している人々や、地域社会に影響を与えている個人を表彰する。

 

第20回ヘルシー・ソサエティ賞 受賞者

 

 

第20回ヘルシー・ソサエティ賞 受賞者のおもな活動

教育部門 堀内 成子さん

助産師の知識と技術の向上、妊娠から出産、産後ケアを包括的に提供するクリニックの開業に貢献。助産師教育の大学院化に尽力し、助産師の生涯教育のための認証評価制度(アドバンス助産師)の創設に関与した。

 

ボランティア部門 山口 育子さん

自身のがん経験を原点に、患者が自立・成熟して主体的に医療に参加し、患者と医療者が協働する医療の実現に向けて多大に貢献。約2万5千件もの電話相談に対応、患者向け勉強会や病院の改善提案等を行い、医療の質向上に寄与している。

 

医師部門 神野 正博さん

 

東日本大震災の教訓を活かし、石川県七尾市にある病院の災害対策・デジタル化に尽力。能登半島地震時にはその対策が実を結び、地域医療の砦として能登の人々を護った。被災者のケアや託児所の設置など地域医療の維持・強化に貢献。

 

医療・看護・介護従事者部門  森山 美知子さん

 

レセプト等のデータ分析から疾病管理やケアマネジメントの手法を導入した先駆者。「糖尿病性腎症重症化予防事業」は国のデータヘルス計画へつながった。遠隔看護の手法を用いて全国に疾病管理サービスを届ける仕組みを構築した。

 

第20回時事部門 ―認知症・高齢社会への対応―  岩坪 威さん

 

アルツハイマー病の病態解明と治療薬の臨床実用における第一人者。アルツハイマー病を引き起こす原因物質とその働きを解明したことにより、治療薬の開発が加速した。認知症と共生する社会の実現に向けて先導している。

 

第20回時事部門 ―認知症・高齢社会への対応―  藤田 和子さん

 

若年性認知症の本人当事者として、誰もが希望をもって生きられる社会づくりを牽引してきた。認知症は予防や介護の問題と考えられがちだが、人権の問題として捉えるように提言。JDWG代表理事として認知症基本法施行に大きく関わった。