◎2023年大河ドラマ「どうする家康」主人公・珠玉の名語録60
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艱難辛苦に打ち克ち、戦国の世を終わらせ、
徳川250年の世を築いた徳川家康(1543~1616)。
「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」の川柳で知られるように、
幼少期は人質生活を送り、今川から独立しても信長・秀吉の後塵を拝し、
なかなかチャンスがめぐってこなかった「忍耐の人」でもあった。
生涯にわたり忍従を強いられるなかで、様々な気付きを得てきた家康は、
現代において組織を導くリーダーから、
苦境・逆境に立たされている人まで、じつに学ぶべき点は多い。
「負けても負けても最後には必ず勝つ」という精神は、
コロナや自然災害、格差、戦争で不安な世情を生きる現代人が
これからを見据えるうえでも有意義であろう。
本書は家康の人と思想をうかがい知ることができて、
現代人にも示唆に富む珠玉の名言を60項目厳選。
ドラマで描かれるシーンと重ねつつ、平易な現代語で解説するもの。
(名言の例)
「小器用な者ほど大きな知恵を持たない」
「捨て城であるなら拾ってしまおう」
「重臣が政治争いに走れば国は滅びる」
「武具を美しく整えても仕方がない」
「平家を滅ぼしたのは平家 鎌倉を滅ぼしたのは鎌倉」
「天下は鏡のようなものだ」
「二代三代と続く政治は大仏を作るのに勝る」
etc.
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<本書の目次>
第1章 若き日の苦難
第2章 力を蓄える
第3章 時を待つ
第4章 天下を取る
第5章 泰平の世を開いて死す
〈「はじめに」より〉
偉人・家康、東照大権現・家康を描写するそれらの記述において家康は、多くの場合創作も少なからず入った結果、理想化された指導者、苦難を乗り越えるリーダーとして登場している。つまり、それら史料に登場する家康は、見本・手本とするのに非常に都合がいい存在なのだ。
危機的状況に追い込まれた時、どうしたらいいのか。勢力が拡大して人やもの、支配領域が増えた時に気をつけるべきことはなんなのか。状況が安定したからこそ気を引き締めなければいけないこともある。人材の目利きや配置についてのコツも覚えておくべきだ。そして、高い立場に着いた人間が意識するべき心構えとは。偉人・家康の言葉や振る舞いから学ぶべきことはいくらでもある。
本書では、各種史料に記されている名言・逸話・エピソードを、先行研究を参考にしつつ私なりに現代語訳・意訳しつつ、家康の人生と関連づけながら紹介する。各名言には出典を併記したほか、本文とは別に「現代を生きる私たちが活用するためにはどのように考えればいいのか」を紹介するパートも収録した。