◎絶体絶命! ピンチの連続! 波乱万丈!
三河の弱小大名から天下人にまでのぼり詰めた徳川家康。
大河ドラマ「どうする家康」主人公の「決断」とは?
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天下人となり成功者のイメージが強い徳川家康。
だが、その人生は絶体絶命のピンチの連続であり、波乱万丈に満ちていた。
家康の人生に訪れた大きな「決断」を読者が追体験しつつ、
天下人にのぼりつめることができた秘訣から、
現代に通じる教訓に迫る。
大河ドラマ「どうする家康」の予習にもなる、異色の歴史教養本。
【築山殿事件】苦渋の選択で築山殿と長男信康を自害に追い込む
【三方ヶ原】武田軍に大敗北を喫して学んだ勝つための戦術
【本能寺の変】険しくとも相手の虚をつくルートをとった伊賀越え
【天正壬午の乱】空白地の甲斐信濃に即出兵し周りを牽制する
【豊臣臣従】「鳴くまで待とうホトトギス」臣従という選択肢
【大老筆頭】五大老のトップとして政治的影響力を高める
【関ケ原合戦】豊臣系大名をうまくてなづけた一大ギャンブル
【幕藩体制】将軍として260人の大名と主従関係を築く
【大御所政治】将軍職をすぐに秀忠に譲り豊臣家を牽制
【豊臣家滅亡】平家滅亡を教訓に豊臣家を断絶させる 他
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<本書の目次>
第1章 波瀾の10代 逆境で習得した「選択力と決断力」
第2章 自立の20代 信長と結んだ天運と武将家康の「武断」
第3章 苦難の30代 弱小大名が生き残るための「賢断」
第4章 危機管理の40代 堺から決死の脱出を図る「即断」
第5章 大勝負の50代 天下分け目の戦いを制した「勇断」
第6章 完璧の60、70代 徳川265年体制を盤石にした「英断」
「はじめに」より――
家康の人生は、降りしきる雪のなかの「竹」に似ている。葉に雪が積もると、竹は大きく撓むが、折れずに耐え続け、バッと雪を跳ね飛ばす。「撓(たわ)む」は「撓(しな)る」とも言い、音読みでは「不撓不屈」の「撓(とう)」である。どんな困難、辛苦に遭ってもくじけない。それが不撓不屈だ。
人は生涯で幾度、「決断のとき」を迎えるであろうか。自信たっぷりに笑顔で決断を下せる日もあれば、祈るような気持ちで決断する日もあるだろう。さまざまな種類の決断を過去にしてきたのと同じように、これからもしていかねばならない。そういう場面で少しでも本書が役立つことがあれば、幸甚である。