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2017年7月19日

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小川たまか (おがわ・たまか)

フリーライター

1980年東京生まれ。教育、働き方、性暴力などを取材。『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』(2018年/タバブックス)。Yahoo!個人「小川たまかのたまたま生きてる」(https://news.yahoo.co.jp/byline/ogawatamaka/)などで執筆。Twitter:@ogawatam

――最近はお父さんが病院に子どもを連れてくることも多いと思います。

森戸:一昔前のお父さんは、病院に子どもを連れてきても質問になかなか答えられなかったですね。「下痢はいつから?」「今朝は何を食べられました?」って聞いても、「……?」って。最近のお父さんはそうじゃない。「〇色のウンチが出てました」とか「昨日はよく食べてましたが今朝は…」とか、ちゃんと育児してる人が増えています。育児ってもちろん大変ですが、やってみたら楽しいこともたくさんあります。お父さんが育児に参加しているのは、家族みんなにとっていいことですね。

――育児について心配し過ぎる傾向は父親もあるのでしょうか。

森戸:お父さんは自分のせいって思わない傾向があるように思います。女親は「自分のせいで子どもが~~になる」ことをすごく気にして、男親はもう少し客観的。もちろん、心配するお父さんもいますが、いい悪いじゃなくてそういう傾向があるのかなと思います。

 だからたとえば、「スマホに子守りをさせないで」っていう小児科医会のポスターの文言も、父親と母親で受け取り方の深刻度が違うかもしれない。そういう傾向を踏まえてお話しないと、と思いますね。

――最近はネットで医療情報を調べる人も多いです。

森戸:ネット上に情報は多いですが、真偽を確かめることはとても難しいのです。情報過多で玉石混交ですが、怪しいもののほうが多いんです。育児中の忙しい両親が検索すると1ページめの上から3つくらいまでは見るけれど、検証することはできないんじゃないでしょうか。官公庁や大学病院、学会、公の研究所のホームページから探すことをお勧めします。

母子手帳はわかりづらい!

――『祖父母手帳』を書かれた理由の一つだと思いますが、昔と違う育児の常識がいくつもあります。

森戸:昔は抱き癖がつくから抱っこするなと言われましたが、今は全く逆でなるべく抱っこしなさいって言われていますね。腱鞘炎になるお母さんもいるぐらい。祖母世代には、「かわいくてかわいくて抱っこしたかったのに我慢した。あの我慢は何だったの」という人もいます。ほかにも昔は、粉ミルクは栄養価が高くてお母さんの体形維持にもいいと言われていました。1970年代が粉ミルク消費量のピーク。今は母乳礼賛がいき過ぎる傾向があると思います。以前は言われていたことが現在は違うということは多いので、親世代と祖父母世代が一緒に学んでもらえる本が必要だと思いました。

――「同時接種は子どもの体に負担?」など、予防接種についてもページが割かれています。

森戸:ワクチンは大事ですが、同時接種が怖いとか、ワクチン自体がいらないという声があり、悩む親御さんが多いので書きました。予防できる病気が増えたので今は予防接種の数が増えたんですね。日本では混合ワクチンが少ないので、一度に3本4本打つこともあるのですが、親世代、祖父母世代は自分たちはそんなに打ってないからから不安を感じる。予防接種の必要性をきちんと調べてきたお母さんの横でおばあちゃんが「そんなに打つの? かわいそう!」って言っていることもありますね。「うちは心配なので2本までで」って言うお母さんもいます。病気はいつもらうかわからないので、本当は抵抗力の弱い幼いうちに打ち終わるのがいいんです。

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