世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2017年9月20日

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 バノン辞任の背景については、4つくらいの説があります。

 1.バノン自身が嫌になり、自発的に辞任したのであるとの説。ウォールストリート・ジャーナル紙はその説です。

 2.バノンがAmerican Prospect(リベラル系雑誌)インタビューで「北朝鮮問題は余興、軍事解決などない」と言ったのにトランプが激怒したとの説。

 3.トランプとバノンについての本の中で、大統領選挙勝利について、自分の功績を大きく書いたことを容認したことにトランプが不快感を持ったとの説。ニューヨーク・タイムズ紙の説です。

 4.バノンがケリー、マクマスター、クシュナーなどとよく衝突し、秩序を重んずるケリーが引導を渡したとの説。

 多分この4つの要素の相互作用の中で、バノンの離任が決定されたのでしょう。

 バノン辞任後の情勢については、バノンが今後どういう活動を展開していくかによるところが大きいです。それは上記4つの説が持つ重みによって変わってくるでしょう。バノンは、自分たちが作ったトランプ政権は終わったと言っており、トランプ批判を展開する可能性もあります。バノンはRebekah/ Robert Mercerなど富裕な人に支援されており、活動資金は十分にあります。同時に、やめても、トランプを外から支持することもあり得ます。

 まだどちらともいえません。注意して情勢を見る必要があります。

 バノンは白人労働者層の信頼が厚いです。バノンの辞任は、この層のトランプ支持に影響を与えることは否定できません。それで、政権が弱体化するデメリットと政権に規律が戻るメリットのどちらが大きいのか、よくわかりません。

 しかし、政権の混乱の源はトランプ自身にあり、ケリーが頑張っても混乱は続くと思われるので、トランプ政権の危機は続くでしょう。

  
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