定年バックパッカー海外放浪記

2017年10月29日

»著者プロフィール
閉じる

高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年生まれの62歳。横浜生まれ、神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

(2016.6.18.~9.14 89日間 総費用18万2千円〈航空券含む〉)

やっぱりニホンジンはお肉を食べなきゃ!

 7月14日。人口1700人のカザではチベット仏教徒が大半である。ランチに食堂に入るとメニューにノン・ベジタリアン(お肉料理)が並んでいる。マトン・トックパ(山羊肉入りスープうどん)をハーフサイズ、ベジ・チョウメン(野菜やきそば)をハーフサイズ注文。それぞれ50ルピーで合計100ルピー(≒180円)とお手頃。

チベット家庭料理「エッグ・タントゥク」。スープ平打ち?に野菜を入れて薄焼き卵をのせたもの

 久しぶりの山羊肉の塊りをいただき満腹。インド北部では動物性たんぱく質はふつう鶏肉、鶏卵、山羊肉、渓流の魚、山羊乳チーズである。ごく稀にポーク(野生の猪)もある。ちなみに山羊乳チーズはモッツアレラチーズのような淡泊な味と食感である。

 ヒンズーの影響が強い山間部の地域では目玉焼きすらない。鶏卵そのものを店に置いていないのである。そしてアルコール類もほとんど手に入らない。しかしこうしてチベット仏教文化圏に入ると食生活が豊かになりしかもリカーショップが堂々と営業しており酒類の値段も安い。インドでは州ごとに酒税が異なり、さらに販売場所、営業日、販売時間帯など事細かに販売規制が異なる。酒飲みのオジサンにとってはハードシップが高いのである。

チベット家庭料理の定番「マトン・トゥクパ」。スープ?(押出式の丸?)に野菜と山羊肉煮込みをのせたもの

地元女子高生の応援で値下げ交渉(bargaining)

 100ルピーで豪華な昼食を頂いていると隣のテーブルで食べていた2人連れの女子高校生が「山羊肉は美味しいか」とか「チョウメンには辛子ソースをかけると美味しい」とか色々とお節介親切に話しかけてくる。近くの高校で勉強しているらしい。可愛い高校生とおしゃべりしながらランチをしているとウキウキしてくる。

トゥクパをつくる製麺機。ハンドルで圧力をかけて?を押し出す仕組み

 「ランチの後はトレッキングシューズを買いに行くつもりだけど靴屋はどこかな」と聞くと案内してくれるという。最初の靴屋ではアディダスなど有名ブランド品しかなく3000ルピー(≒5400円)~4000ルピー(≒7200円)とインドにしては高すぎるので断念。

 次の店に行くとフランスの有名格安スポーツブランドのQuenchuaのインド製(バンガロール工場)があった。女子高生の応援を受けて散々交渉したが結局2800ルピー(≒5000円)以下にはならないのでギブアップ。

カザの雑貨屋。値段は交渉次第

 彼女たちはさらに三軒目の店に案内してくれた。スポーツシューズは少ししか品ぞろえがなく庶民の普段履きのサンダルや作業靴なんかが所狭しと並んでいた。トレッキングシューズとして使えそうな底の頑丈なローカルメーカー製スニーカーの値段を聞くと1300ルピー(≒2340円)とのこと。彼女たちとひそひそと相談すると「850ルピー(≒1530円)を提示して交渉すれば1000ルピー(≒1800円)くらいになる」とのご託宣。

 紆余曲折の交渉の挙句1000ルピーで妥結。

串焼きのようであるが中身はドロッとした小麦と野菜の練り物

スペインの自転車野郎は淡々と

 7月15日。カザの町で滞在したのは市場の近くでオールド・カザと呼ばれている一帯だ。近年では避暑地として人気が出てきたのでニュー・カザと呼ばれる渓谷沿いの一帯に新しいホテルやゲストハウスが建てられている。

スペインのアンダルシア出身の自転車野郎

 散歩がてらニュー・カザまで歩いた。地元の小学校に人が集まっていた。校門の前に何か掲示されていた。生徒の名前が書かれており卒業資格を得たと書かれている。誰か落第した生徒がいないかリストをチェックしたら全員が卒業資格を得たようだ。

 町の真ん中には政府の役人の公邸がありコロニアル風の洒落た洋風の建築だ。きれいに手入れされた芝生の庭園に大きな樹木が涼しげな景観を作っていた。インドでは小さな町でもこうした役人の公邸が何軒かある。英国統治時代の名残であろうか。

海抜3600Mのカザの町から一時間くらいの山道。このあとは断崖絶壁の難所が続く

 日陰で涼んでいると沢山荷物を積んだ自転車に乗った青年が通りかかった。挨拶するとスペインから自転車でインドまで来たという。世界一周旅行の途上だ。バックパッカー旅行しているとこうした自転車野郎に遭遇することが多い。3年間でざっと数十人の世界周遊バイカーに出会っている。

 大半は男子一人旅であるがカップルも稀ではない。韓国で出会った30代前半の韓国人カップル、インドネシアのスマトラ島で出会った50代のフランス人カップルなどを思い出す。インドでも数組のカップルのバイカーに会っている。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る