今月の旅指南

2017年11月20日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 伊勢・松坂(現三重県)の豪商に起源を持つ三井家が、江戸時代から収集してきた美術品約4000点を所蔵する三井記念美術館で、新春に向けて華やかな「花鳥」がテーマの展覧会が開かれる。展示の中心となるのは、花鳥のなかでも「鳥」にまつわる作品の数々。屏風や掛け軸をはじめ、茶道具や工芸品などの名品が一堂に会する。

 とりわけ目を引くのが、全長17メートルを超える「鳥類真写図巻(ちょうるいしんしゃずかん)」(渡辺始興(しこう)筆)だ。これは無類の鶏(にわとり)好きで全日本チャボ保存協会の会長でもあった新町三井家の三井高遂(たかなる)氏が収集したもので、全図が一挙展示される。

 円山応挙(まるやまおうきょ)の「双鶴(そうかく)図」や「蓬莱山(ほうらいざん)・竹鶴(たけにつる)図」、小林古径(こけい)の「木兎(みみずく)図」といった絵画作品に加え、野々村仁清(にんせい)の「色絵鶏香合(いろえにわとりこうごう)」、怪鳥「鵺(ぬえ)」を銘とした樂道入(らくどうにゅう)の「赤樂茶碗」(重文)、柴田是真(ぜしん)の「稲菊蒔絵鶴卵盃(いねきくまきえつるのたまごさかづき)」など、鳥にちなんだ茶道具や工芸品も並ぶ。

 また、見どころの1つが「日月松鶴図屏風(じつげつしょうかくずびょうぶ)」(重文)で、金地に左右合わせて6羽のマナヅルと6株の松を配した縁起ものの図柄は、いかにも新春にふさわしい。毎年この時期に公開される円山応挙の国宝「雪松図屏風」は、「日月松鶴図屏風」との展示替えで、1月4日から2月4日まで公開される。

重要文化財 《日月松鶴図屏風》(部分)6曲1双 室町時代 16世紀 新町三井家旧蔵 
*展示期間:12月9日~27日
●国宝 雪松図と花鳥—美術館でバードウォッチング—
 <開催日>2017年12月9日~2018年2月4日*会期中、一部展示替えあり

 <開催場所>東京都中央区・三井記念美術館(東京メトロ銀座線三越前駅下車)
   <問>☎03-5777-8600

   URL:http://www.mitsui-museum.jp/
    http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index2.html

*情報は2017年10月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2017年12月号より

 
 

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