今月の旅指南

2018年6月22日

»著者プロフィール
閉じる

狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 愛知県西三河地方の刈谷市で、毎年7月の最終土曜と翌日の日曜に「刈谷万燈祭(まんどまつり)」が開催される。火伏せの神を祀った市内の秋葉社(あきばしゃ)の祭礼で、竹と和紙で作られ鮮やかに彩色された張り子人形の「万燈」が笛や太鼓とともに威勢よく市街を巡る。

日が落ちると明かりをともした万燈が 鮮やかに浮かび上がる

 宝暦6年(1756)に秋葉堂(現秋葉社)が建立されたのを機に翌年から始まった祭礼に、安永7年(1778)から万燈が加わったとされ、以降240年続く伝統ある祭りだ。

 刈谷万燈祭では、初日を「新楽(しんがく)」、2日目を「本楽(ほんがく)」と呼ぶ。新楽は16時30分に始まり、秋葉社の氏子7町と市内の企業や団体による20基近い大万燈や、多数の子ども万燈が巡行する。特に一斉舞が行われる東陽町と広小路通りはお勧めの観覧場所という。一方、本楽では16時50分から秋葉社の境内で神前舞が奉納され、新楽とはまた違った厳かな雰囲気に浸ることができる。

 歌舞伎絵や武者絵を描いた万燈は、大きなものでは高さ5メートル、重さは60キロにも及ぶ。これを若衆が一人ずつ交代で担ぎ、お囃子に合わせて舞うさまは圧巻だ。氏子7町では毎年1基ずつ新しい大万燈を作成するそうだ。祭りの熱気とともに、伝統への熱い思いを感じたい。
 

●刈谷万燈祭
 <開催日>2018年7月28日~29日 

 <開催場所>愛知県刈谷市・秋葉社周辺(名鉄三河線刈谷市駅下車)
   <問>刈谷市観光協会 ☎0566-23-4100

   URL:http://www.kariya-guide.com/
 URL:http://www.katch.ne.jp/~mando/

*情報は2018年5月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

◆「ひととき」2018年7月号より


 


関連記事

新着記事

»もっと見る