今月の旅指南

2018年9月20日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 愛知県西三河にある高浜市は、日本三大瓦に数えられる「三州瓦(さんしゅうがわら)」の生産地。瓦造りのための粘土が豊富に採れ、船による輸送に適した地の利を得て、江戸時代以降、瓦産業が発展を遂げてきた。市内には瓦をテーマにした観光スポットも少なくない。かつて瓦を出荷する際に使われた大型木造船「千石船(せんごくぶね)」を模した、ユニークな外観の高浜市やきものの里かわら美術館もその一つだ。

 同館は日本と世界のさまざまな瓦をはじめ、瓦と焼き物に関する絵画や写真などを収蔵。この秋は、屋根を飾る「鬼瓦」にスポットを当てた企画展が催されている。

《鬼瓦・三重影盛菊水文立波台付》 昭和12年(1937) 個人蔵

 鬼瓦は、屋根の最上部に載せる棟瓦の先端につける瓦で、その名は厄除けに鬼面をかたどることが多かったことに由来する。展示では、火伏(ひぶ)せの願いを込めて菊水、波など水をイメージしたものや、七福神や鶴と亀といったおめでたい文様、子孫繁栄を象徴する蔓草、雲流など、さまざまに装飾された瓦が間近で鑑賞できる。

 なお、かわら美術館は、名鉄三河線高浜港駅と三河高浜駅を結ぶ約4・5キロの散策路「鬼みち」沿いにある。ほかにも「衣浦(きぬうら)観音像」や「サロン赤窯」、「巨大鬼面」など瓦にちなんだ見どころが豊富なので、こちらも併せて巡ってみたい。

●企画展 屋根を飾る—鬼とは何か—
 <開催日>2018年9月13日~11月11日

 <開催場所>愛知県高浜市・高浜市やきものの里かわら美術館(名鉄三河線高浜港駅下車)
   <問>☎0566-52-3366
   URL:http://www.takahama-kawara-museum.com/index.html
   URL:http://www.takahama-kawara-museum.com/exhibition/detail.php?id=342

*情報は2018年8月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2018年10月号より

 

 

 

 

 
 


 


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