今月の旅指南

2018年10月3日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 古都奈良の文化財として、ユネスコの世界文化遺産にも名を連ねる法相宗(ほっそうしゅう)の大本山 興福寺。今年10月に、再建が進められていた中金堂(ちゅうこんどう)が落慶を迎える。

再建された中金堂外観(2018年7月撮影) 興福寺=写真提供

 中金堂は、和銅3年(710)に藤原不比等によって創建され、平安時代以降7回にわたって焼失と再建を繰り返してきた。今回の再建は、創建1300年に当たる平成22年(2010)に立柱し、古来伝わる木工技法を踏襲。裳階(もこし)付きの二重屋根、鮮やかな朱に塗られた柱といった創建当初の姿が忠実に再現された。

 内陣には、本尊の釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)をはじめ、薬王(やくおう)・薬上菩薩立像(やくじょうぼさつりゅうぞう)(重文)、四天王立像(国宝)、大黒天立像や厨子(ずし)入り吉祥天倚像(きっしょうてんいぞう)(いずれも重文)を安置。内陣柱には、仏教に造詣の深い日本画家・畠中光享(はたなかこうきょう)氏が新たに描いた14人の法相尊師画を掲げた「法相柱(ほっそうちゅう)」も復元された。

 中金堂では、10月7日から5日間にわたる落慶法要を厳修、10月20日より一般拝観を開始する。11月11日までは、移り変わる光と音楽の演出効果が楽しめる夜間拝観も実施予定だ。

 なお、10月20日から11月11日までは、北円堂の秋季特別公開も行われる。弥勒如来坐像(みろくにょらいざぞう)や無著(むじゃく)・世親立像(せしんりゅうぞう)、四天王立像(すべて国宝)をあわせて拝観できる格好の機会となる。

興福寺中金堂一般拝観
 <開催日>2018年10月20日以降
 <開催場所>奈良市登大路町・興福寺(奈良線奈良駅からバス)
   <問>☎0742-22-7755
   URL:http://www.kohfukuji.com/

*情報は2018年8月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2018年10月号より

 

 

 

 

 
 


 


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