ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2019年1月10日

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佐藤達夫 (さとう・たつお)

食生活ジャーナリスト

1947年5月30日、千葉県千葉市生まれ。1971年北海道大学水産学部卒業。1980年から女子栄養大学出版部へ勤務。月刊『栄養と料理』の編集に携わり、1995年より同誌編集長を務める。1999年に独立し、食生活ジャーナリストとして、さまざまなメディアを通じて、あるいは各地の講演で「健康のためにはどのような食生活を送ればいいか」という情報を発信している。日本ペンクラブ会員、女子栄養大学非常勤講師(食文化情報論)、食生活ジャーナリストの会事務局長。主な著書共著書に『食べモノの道理』(じゃこめてい出版)、『栄養と健康のウソホント』(一般社団法人家の光協会)、『これが糖血病だ!』(女子栄養大学出版部)、『安全な食品の選び方・食べ方事典』(成美堂出版)、『野菜の学校』(岩波書店)、『新しい食品表示の見方がよくわかる本』(中経出版)ほか多数。講演活動では、「あなたはなぜやせられないか?」「生活習慣病は自分で治す」など肥満や糖尿病のメカニズムや、「健康長寿のための食事と生活」という食生活と健康にまつわる最新情報を、医師の視線ではなく、一般の人にわかりやすいことばで提供する。あるいは、健康を保つ上で欠かせない技術としての「安全な食品の選び方」や「食品表示の見方」あるいは「健康にいい野菜の栄養情報」を、やさしく解説する。また、長年、女性雑誌を編集してきた立場から、「男性の家事が社会を変える」「中高年からの二人暮らし」などのテーマで、男性の家庭内自立を説く。

(vadimguzhva/iStock/Getty Images Plus)

美容のためではなく健康のための体重管理

年の始めにあたって、健康管理の基本である「体重管理」について確認しておこう。ビジネスマンの体重管理(ダイエット)については何度かとりあげてある【※1】ので、今回はビジネスウイメンの体重管理について書いてみたい。

ビジネスウイメンとりわけ若い女性の体重管理に関する情報提供は(少なくとも筆者の経験上では)きわめて難しい(というよりも、むなしい)。筆者のダイエット情報は、ひとえに「健康のための体重管理」に限定してある。「美容のための体重管理情報」ではない。しかし、若い女性には、美容のためのダイエットには興味があっても、健康のための体重管理には無頓着という人がけっこう多いので、読んでもらえないことが多いのだ。

しかし、このコラムの読者であるビジネスウイメンなら、美容のためだけではなく「健康のための体重管理も重要で興味もある」という女性が多いと期待して、情報提供したい。

20歳代の女性「やせ」は女性平均の2倍

前置きが長くなったが、最初にお伝えしたいのは、近年、若い女性に多く見られる「やせすぎ」の懸念だ。その人が「やせているか太っている」は単純に体重だけで判断してはいけない。体重が多くても身長が高ければ「太っている」とはいえない。肥満(やせ)の判断はBMI【※】を基準に考える。

『平成29年国民健康・栄養調査結果の概要』【※2】によると、日本人の「肥満」の割合は男性で約3割強、女性では2割強。逆に「やせ」の割合は男性が0・4割、女性は1割強。ところが年代別に見ると、20歳代(20~29歳)女性の「やせ」は2割強と女性平均の約2倍になる。

「やせ」というのは単に“スタイルがいい”ということではなく、健康に懸念が生ずるために(わざわざ)このような分類をしてある。ここからは筆者の推測にすぎないが、若い女性は「健康に懸念があるにもかかわらず(そのことを知らずに)美容上の理由で体重を制限している」のではなかろうか。

【※1】
食べすぎかどうかを知るのにカロリー計算は不要(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7417
糖質制限ダイエットがおすすめできない理由(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/12359
「お正月太り」解消ダイエットのコツ(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11507
ダイエットの目標は「半年で3%」の減量(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14085

【※】BMI(Body  Mass  Index:体格指数)は肥満の判定基準として用いられる指標。BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出する。日本肥満学会では、BMIが18.5未満を「やせ」、25以上を「肥満」としている。

【※2】https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf

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