2024年12月22日(日)

ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2019年1月10日

(vadimguzhva/iStock/Getty Images Plus)

美容のためではなく健康のための体重管理

年の始めにあたって、健康管理の基本である「体重管理」について確認しておこう。ビジネスマンの体重管理(ダイエット)については何度かとりあげてある【※1】ので、今回はビジネスウイメンの体重管理について書いてみたい。

ビジネスウイメンとりわけ若い女性の体重管理に関する情報提供は(少なくとも筆者の経験上では)きわめて難しい(というよりも、むなしい)。筆者のダイエット情報は、ひとえに「健康のための体重管理」に限定してある。「美容のための体重管理情報」ではない。しかし、若い女性には、美容のためのダイエットには興味があっても、健康のための体重管理には無頓着という人がけっこう多いので、読んでもらえないことが多いのだ。

しかし、このコラムの読者であるビジネスウイメンなら、美容のためだけではなく「健康のための体重管理も重要で興味もある」という女性が多いと期待して、情報提供したい。

20歳代の女性「やせ」は女性平均の2倍

前置きが長くなったが、最初にお伝えしたいのは、近年、若い女性に多く見られる「やせすぎ」の懸念だ。その人が「やせているか太っている」は単純に体重だけで判断してはいけない。体重が多くても身長が高ければ「太っている」とはいえない。肥満(やせ)の判断はBMI【※】を基準に考える。

『平成29年国民健康・栄養調査結果の概要』【※2】によると、日本人の「肥満」の割合は男性で約3割強、女性では2割強。逆に「やせ」の割合は男性が0・4割、女性は1割強。ところが年代別に見ると、20歳代(20~29歳)女性の「やせ」は2割強と女性平均の約2倍になる。

「やせ」というのは単に“スタイルがいい”ということではなく、健康に懸念が生ずるために(わざわざ)このような分類をしてある。ここからは筆者の推測にすぎないが、若い女性は「健康に懸念があるにもかかわらず(そのことを知らずに)美容上の理由で体重を制限している」のではなかろうか。

【※1】
食べすぎかどうかを知るのにカロリー計算は不要(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7417
糖質制限ダイエットがおすすめできない理由(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/12359
「お正月太り」解消ダイエットのコツ(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11507
ダイエットの目標は「半年で3%」の減量(http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14085

【※】BMI(Body  Mass  Index:体格指数)は肥満の判定基準として用いられる指標。BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出する。日本肥満学会では、BMIが18.5未満を「やせ」、25以上を「肥満」としている。

【※2】https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf


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