2024年4月27日(土)

中年留学日記

2011年9月16日

ボストン・レッドソックスの本拠地球場 フェンウェイパーク。フェンスがなく フィールドが近く感じられる

 研究所で大学の仲間がボストン・レッドソックスの試合観戦をアレンジしてくれ、フェンウェイ球場に行ってきた。言わずとしれたボストン・レッドソックスのホームグラウンドだ。ボストニアンはレッドソックスが大好きで、おおげさでなく老若男女みんながレッドソックスのお気に入りの選手の名前を背中に書いたTシャツやユニフォーム、帽子をかぶって観戦にくる。折しもハリケーン・アイリーンが近づいてきて雨が断続的に降り続くあいにくの天気となったが、何とか試合が行われた。幸い屋根のある席だったため、雨にぬれずに見ることができた。観客も少なく、フィールドに近い部分に近づいて見たりもした。

 観戦したのはダブルヘッダーの2試合だったが、球場には大勢のお客さんがのこり、時々「Let's go Red Sox」と声があげながら試合の行方を見守った。わくわくしながら、野球をみていた子供の頃の気分がよみがえる。相手はアスレチックス。松井秀喜選手の所属するチームだが 松井は凡打で終わった。それでも我々日本人はレッドソックスの席に座りながら、静かに松井の姿に盛り上がっていた。

レッドソックスがアスレチックスと対戦した時には松井秀喜選手も出場した。バック スクリーンには投手と松井の対決という形で選手紹介がされていた

筆者が見た現地での「ナイン・イレブン」

 9月11日、ニューヨークの同時多発テロから10年のときが経った。アメリカのメディアはこの機会に様々な回顧の取材を試みている。

 CNNではテロ当日にフロリダの小学校で2年生の読書の授業を参観していた当時のブッシュ大統領が、ワールドトレードセンターに2機目の飛行機が突入した直後、側近から「我々は攻撃を受けている」とテロを耳打ちされた瞬間(日本でもテレビで何度も放送された)のことを回顧する女性教師の話や、その時教室にいた子供の話、当日大統領を乗せた専用機のパイロットが大統領の身の安全を図るために当日直接ワシントンに戻らず安全な場所を転々としたことなどを詳細に証言していたのは非常に興味深かった。

 ABCニュースではハイジャックされた飛行機と管制官とのやりとりの録音が放映された。こうした報道でこれまで知られていなかったことが明らかになるなど、10年たって初めて表に出る事実も多いのだと思った。

11日は米国のテレビは朝から追悼番組一色だった。飛行機がワールドトレードセンタービルに突入した時間に黙祷が捧げられ、その間はテレビの中継もしばらくの間音声をオフにして黙祷の模様を伝えた。そして犠牲者の名前を、遺族代表が2人1組で読み上げ、最後に一言「Daddy I miss you.」などと言葉を添える姿には胸が痛くなった。
 
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