前向きに読み解く経済の裏側

2019年3月4日

»著者プロフィール
閉じる

塚崎公義 (つかさき きみよし)

久留米大学商学部教授

1981年、東京大学法学部卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。主に調査関連部署に勤務した後、2005年に銀行を退行して久留米大学へ。著書に『増補改訂 よくわかる日本経済入門』(朝日新書)、『老後破産しないためのお金の教科書』(東洋経済新報社)、『世界でいちばんやさしくて役立つ経済の教科書』(宝島社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)など多数。

 今回は『老後破産しないためのお金の教科書』の著者である塚崎が、株式投資の初心者に対し、損切りを徹底すべき理由を説きます。

(Pakornc/Gettyimages)

プロは損切りをルール化している

 機関投資家の株式投資担当者は、損切りがルール化されている場合が多いようです。これは、「損失が一定レベルを超えたら、持っている株を全部売って休暇をとって頭を冷やせ」というものです。

 こうしたルールが設けられている理由としては、「担当者の頭に血が上って冷静な判断ができなくなる」「損失が無限に拡大するリスクを防ぐ」といったことがあるようです。

 これは、個人投資家にとっても重要なことです。初心者ほど株価が下がった時に冷静さを失って正しい判断が出来なくなる可能性が高いからです。今ひとつの損失が無限に拡大するリスクについては、是々非々ですね。

 株式投資をする時、「最大3割までは損しても構わないから、リスクをとって利益を追求しよう」といった事を考えるはずです。それならば、3割下がったら大人しく株式投資をやめる、という決断も重要です。

 しかし一方で、株価がさしたる原因も見当たらないのに市場のムードの悪化で暴落している時などは、狼狽売りをすべきではないでしょう。初心者が狼狽売りをすると、そこが底値となって株価が急速に戻す場合も多いですから。要するに、株価が下落した理由の見極めが重要だ、という事ですね。これについては拙稿『株価暴落時の狼狽売りは怪我の源』を御参照ください。

関連記事

新着記事

»もっと見る