世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年11月8日

 また、歴史問題については、日本が真摯に繰り返し謝罪すれば済むことであるが、日本が過去の責任につき法的議論に固執していることがアジア諸国との和解への障害となっている。民主党政権の登場で変化を期待した向きもあったが、進展は無かった。日韓両国は歴史問題と外交政策を切り離して処理すべきである。韓国政府は日本との軍事面での協力強化が韓国の安全保障に資することを国民に説明すべきである、と述べています。

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 日米韓3国間の軍事協力強化が3か国の安全保障の為に不可欠であり、その為には、日韓両国が歴史問題を離れて軍事面での協力強化に踏み切るべきであるとしていますが、それは当然のことでしょう。但し、クリングナーも指摘する通り、日韓の軍事面での協力関係の本格的強化は、李明博大統領退陣後にならざるを得ないでしょう。

 歴史問題に関するクリングナーの認識は、日本人の目から見れば不満もありますが、米国人の目から見れば、このようなことなのでしょう。日本としては、問題解決の為に何らかの知恵を出していく他はありません。他方、日韓軍事協力強化の為には、韓国政府側においても、歴史認識の問題について中韓両国が共同して日本に立ち向かうといった姿勢を改めることが必要でしょう。

 尚、韓国の次期政権を誰が担うかにもよりますが、韓国政府は、北朝鮮及び中国の反応にも敏感にならざるを得ないので、日米韓3か国軍事協力についても一定の限界があることに留意すべきです。

 又、日米韓軍事協力を強化する為には、米国が十分な軍事力を前方展開することが必要であると強調していることは、日本にとっても頼もしい論調です。

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