経済の常識 VS 政策の非常識

2013年6月24日

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誰のための政党かを定義するのが党首

 自民党といえば、これまでは地方の中高年男性の党というイメージが強かった。しかし、自民党は、大都市の有権者、それも女性に焦点を当て始めたのではないか。今後、一票の格差是正の必要から、地方での議員の数は減っていく。民主党のていたらくと、野党間の協力が難しいことから、今年7月の参議院選挙での自民党の勝利は間違いない。党のウイングを都市に動かしても、地方での勝利も間違いない。自民党は、今こそ、都市の有権者にアピールすべき時だと考え始めたのだろう。

 党首のもっとも重要な仕事は、どんな政策を行うかよりも、自分たちが誰のための政党かを定義することだ。イギリス労働党のトニー・ブレア元首相は、「成功した人々は労働党から離れて保守党に移ってきたが、私は労働党を成功した人たちの党としたい」という意味のことを言っていた。ブレア氏は、労働党は、反資本主義的な政策を改め、サッチャー革命によって生まれた中産階級を新しい支持者とすべきと主張して党首になった。党の性格を変えることに成功したからこそ、ブレア氏は1997年から07年まで10年間も首相であることができたのだ。

 安倍首相は、成長戦略を自ら説明して、自民党のウイングをのばした。自民党は、都市で家族を持ち、活発に働く女性たちのための党でもあるとアピールしたのである。野党は、自分たちは誰のための党なのかを再定義する必要に迫られている。

[特集] どうすれば良くなる?日本の政治

◆WEDGE2013年6月号より

 

 

 

 

 

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