田部康喜のTV読本

2013年9月18日

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田部康喜 (たべ・こうき)

東日本国際大学客員教授

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 フジテレビの水曜ドラマ「ショムニ2013」が9月18日に最終回を迎える。第1シリーズの1998年から、2000年、2002年とシリーズが引き継がれ、11年ぶりの新作であった。

 満帆商事の庶務2課「ショムニ」のリーダーである、主人公の坪井千夏役の江角マキコは、代わらない。

2013シリーズでも大活躍の
ショムニメンバーだが……

 前回の第9話では、満帆商事がIT企業・フォローウィンドエージェンシーによって、乗っ取られる。提携を持ちかけたフォローウィンドが、船上のコスプレパーティーに商事の役員や従業員全員を招待して、人がいなくなった本社のなかで、フォローウィンドの社長が商事のサーバーにアクセスして、個人株主の名簿を盗み出す。船上のパーティー会場の映像装置に、フォローウィンドの社長がパソコンのウェブカメラを通して、商事を傘下に収めたことを宣言する。

 商事が事業の拡大を狙って、ブライダル産業やハンバーガーのチェーン店などに乗り出そうとして、さまざまなトラブルが発生し、提携先との交渉が暗礁に乗り上げようとするとき、ショムニメンバーはこれまで、知恵を絞って解決にあたって成約に導く。そればかりではなく、コンプライアンスの行き過ぎによって、社内業務が停滞したり、若手社員と管理職とのコミュニケーションがうまくいかないために、提携先との関係がこじれたりするたびに、ショムニは活躍してきた。

ドラマ、映画と華々しい女優デビュー

 江角は幸運な女優である。島根県出雲市出身で、高校時代からバレーボールの選手で、卒業後に大阪の実業団のチームに入り、ケガが原因でファンションモデルから芸能界に転じた。その女優デビューはさまざまな賞に彩られている。

 ドラマの初出演は、TBS日曜劇場の「輝け隣太郎」(1995年)である。広告マンの萌沢隣太郎(唐沢寿明)の恋人役でのちに妻となる角田真実子役であった。スポーツウーマンであったその長身のスタイルと、母親役の樹木希林を相手に軽妙なやりとりをする演技力にも驚かされた。柔道の一本背負いでライバルらを投げ飛ばす、決めポーズもまた堂にいったものだった。

 そして、是枝裕和監督の「幻の光」である。テレビドラマ初出演と同じ年に封切られた。是枝監督の初監督作品は、ヴェネツィア国際映画祭などさまざまな映画祭で受賞した。江角は、日本アカデミー賞の新人俳優賞を獲得した。

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