中国メディアは何を報じているか

2014年7月4日

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弓野正宏 (ゆみの・まさひろ)

早稲田大学現代中国研究所招聘研究員

1972年生まれ。北京大学大学院修士課程修了、中国社会科学院アメリカ研究所博士課程中退、早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。早稲田大学現代中国研究所助手、同客員講師を経て同招聘研究員。専門は現代中国政治。中国の国防体制を中心とした論文あり。

 サッカーのワールドカップ(以下、W杯と略称)ではFIFAのランキングでそれほど上位に位置しないチームが強豪チームを打ち破り、波乱の展開があり盛り上がりを見せている。東アジアからは日本と韓国が出場したが、残念ながら敗退し、東アジア勢は姿を消した。

 中国はといえばサッカーへの関心は高く、テレビCMにはロナウドが出演して国民的アイドルとなっている。しかし、中国にはプロ・リーグが存在するが、その知名度、人気はいまいちである。その最大の原因は賭博や八百長が頻発し、国民からそっぽを向かれているためであろう。

 スポーツチャンネルではW杯が中継されて国民の関心が高いが、出場経験はわずか日韓での共催時(2002年)だけでいつ出場できるか見込みが立たず中国国内ではあきらめムード、失望感が漂っている。

習近平もサッカー好き

欧州訪問ではボールを自ら蹴って「技を披露」
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 では多くの中国の人たちはどのような気持ちでW杯を観戦しているのか。サッカーファンの数からすれば中国は決して少なくない。その筆頭は習近平国家主席だ。彼は欧州等の外遊先でもサッカー少年団を視察したり、自らサッカーボールを蹴ってみせるほどのサッカー好きだ。彼が常々主張する「中国の夢」のプライオリティーは実は中国チームのW杯出場だ、と揶揄されるほどでもある。

 ブラジルで開催されるBRICS首脳会議まで2週間を切ったが、これもW杯に合わせた日程になったという噂もあるほどである。次回開催国のプーチン大統領はもちろん、習近平主席も決勝戦を観戦するのではないかと言われている。

 ワールドカップについて多くの記事や論評が新聞、雑誌を賑わせているが、日本で中国がワールドカップをどう見ているのかあまり知られていないので、今回、中国人が中国のサッカーについてどう考えているのか、彼らのフラストレーションが窺える興味深い論評が「草根網」に掲載されているので紹介したい。「中国がW杯に出場できない病原は一体どこにあるのか」という記事である。

* * *

【記事2014年6月23日『草根網』(抄訳)】

 2014年のサッカーW杯がブラジルで開幕した。32チームがスタジアムのフィールドで激戦を繰り広げている。しかし、悲しいことに十数年にわたりアジアから世界に打って出てきた中国サッカーは「世界に」向かわず、アジアからさえ打って出ることができない。我々は数億元もの費用を費やしているが、中国が出場したW杯を見ることができないでいる。

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