2024年4月27日(土)

ペコペコ・サラリーマン哲学

2010年2月8日

 それに対して、小沢幹事長不起訴については、「政治家の人たちの行動について、本当のところがよくわからない」というのが私の本音です。これはは鳩山首相の件についても同じです。

 鳩山首相は、お母さんから信じられないほどの大金が政治資金としてご本人に渡されてきたことを、まったく知らなかったとおっしゃり続けています。小沢幹事長は、気張ったり我を通したりしおらしくなったり、いろんな場面がありましたが、ご自分は毫も問題になることはしていないし、お金については何も知らないとおっしゃるのです。

 私は、本当のところがわからないのに、論評するのは自分でもおかしいと思います。しかし、そう思いながらも、会社員生活しかしていない私から見ると、これから日本を背負(しょっ)て立つ中・高・大学生の青少年少女たちに、日本のトップともいえるお二人の行動を、どう説明したらよいかわかりません。

『自由と自己規律』
(金児昭著、税務経理協会)

 会社では、経営者が、会社のお金について、
・お金をいくら世の中から得て(収益)、いくら世の中へ支払ったか(費用)を示す損益計算書
・いま財産はいくらあるかという貸借対照表
この2つからなる決算書について、すべては「経理・財務&CFO(最高経理・財務責任者)」に任せてあるから、私は知らない」ではすまされません。こう言ってしまった時点で、その経営者は即座に失格です。なにごとも自由9に対して自己規律1が資本主義・自由社会では必要です(詳しくは拙著『自由と自己規律』<税務経理協会刊>をご参照ください)。

 これは、資本主義・自由主義の社会では当たり前のことで、常識です。私は、日本の政治家の行動が世の中で通用するのは、民主党の人であれ、自民党の人であれ、いかなる政党の人であれ、一般の会社・商店・個人で真面目に働く若者たちにとって、「あの行動はもっともで、我々若者のよいお手本になるな」と思える率先垂範の行動をとった場合である、と考えます。

 私は73歳で人間を長くやっていますから、政治家に限らず、私のような一般人も含めて、自分と自分の周りの人たちに、世間の非難が集まると、従前通りの権限のある仕事につきたいがために、とてもさもしい行動にでるケースを、たくさん見てきました。

 毎日、日々の家族の暮らしのために働き、大金はなく、たった一票の投票権しかない私のような一般市民は、事の成り行きをただじっと見ていることしかできないのです。

 もしかすると、政治家の方々は、自分たちが一般市民の常識からかけ離れた行動をとっていることに気づいていないのでしょうか?  自分たちだけが選挙に勝って、お金でも地位でも得をするために、「同じ釜の飯を食う」「同じ流れを掬(むす)ぶ」から始まり、そののち「類は友を呼ぶ」状態になり、ついには「同じ穴の"狢(むじな)"」になっていることに気づかないのでしょうか? また気づいても自ら目をつぶってしまうのでしょうか?

 私は、ただただ、悲しくなるのです。なぜ悲しくなるかを考えてみました。それは、「またまた政治家は同じことをやっている」とやるせない気持ちになるからだ、とわかりました。

亀井君にお願いしたいこと

 私は、都立大泉高校の生徒だった若者時代に立ち返り、同窓生の亀井君の言動に注目しています。多くのほかの同窓生たちもそのようです。


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