From LA

2016年11月19日

»著者プロフィール
閉じる

土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

 11月15日、ロサンゼルスオートショーのプレスコンフェレンスでインテル社CEO、ブライアン・クラザニック氏が「データは車の新しいオイルである」というテーマでプレゼンテーションを行なった。オイルとは車のエンジンをスムーズに作動させるために必要不可欠なものだが、これからはデータこそが車を動かす原動力になるという。その意図するところは何だったのか。

 まずクラザニック氏が指摘したのは、現在、そしてコネクテッド・カーが普及する近未来に置ける「データの洪水」だ。インテル社の試算によると、2020年には平均的なインターネットユーザーの1日の使用データ量が平均で1.5GB、スマートホスピタルが3000GB、自動運転車両が4000GB、航空機データが4万GB、スマート・ファクトリーが100万GBにも上る。

インテル社CEO、ブライアン・クラザニック氏

 このうち自動運転車両が1秒間に必要とするのは、カメラで20-40MB、レーダーが10-100KB、ソナーが10-100KB、GPSが50KB、ライダーが10-70MBとなる。つまりこれらのデータ量なしには車が動かせない時代は確実に訪れる。

 また、クラザニック氏はデータにもタイプがあり、車の場合はまずテクニカルデータ、ソサイエタル・クラウドソース(マップなどに必要とされるデータ)、そしてパーソナルデータの3種類がある、と指摘する。パーソナルデータとは車の搭載型マルチメディアなどにより、好みの音楽、よく使うGPSの行き先自動設定などを行い、車に乗る人のユーザー・エクスペリエンスを向上させるものだ。

 この3種類のデータそれぞれにビジネス機会があり、今後も様々なデバイスが生まれより安全でユーザーにとって使い勝手の良い技術が生まれてくる、と予測される。しかしこれらを使いこなし、成功するビジネスに成長させるのに大事なのは「エンド・ツー・エンド・コンピューティング」というソリューションだ。車がエンドユーザーである所有者に直接働きかけ、スムーズなコミュニケーションを実現させる必要がある。

 そのために必要となるのが、5Gの実現だが、これは3Gから4Gへと通信がアップグレードした時の比ではない。4Gの1000倍のキャパシティがあり、遅延時間(データ転送)は10分の1となり、ピークデータ量は50倍となる。しかし自動運転、車同士のコミュニケーション(コネクテッド・カー)を実現するには、5Gコミュニケーションは必要不可欠な要素となる。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る