WEDGE REPORT

2017年5月24日

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崔 碩栄 (チェ・ソギョン)

ジャーナリスト

1972年韓国ソウル生まれ。韓国の大学で日本学を専攻し、1999年渡日。関東地方の国立大学で教育学修士号を取得。日本のミュージカル劇団、IT会社などで日韓の橋渡しをする業務に従事する。現在、フリーライターとして活動、日本に関する紹介記事を中心に雑誌などに寄稿。著書に『韓国人が書いた 韓国で行われている「反日教育」の実態』(彩図社刊)、『「反日モンスター」はこうして作られた-狂暴化する韓国人の心の中の怪物〈ケムル〉』(講談社刊)がある。

モンスター化した支持勢力を誰が止められるか
言論の自由を脅かす「群衆の言論弾圧」

 一部の支持者たちが見せている過激な反応にネット上では「文衛兵」「文スラム」という新造語まで登場した。彼らを揶揄した言葉で、前者は文化大革命の紅衛兵に、後者はISのようなイスラム過激派に由来した言葉だ。

 しかし、言論まで黙らせる彼らに面と向かって苦言を呈することができる人はいない。既に数人の記者に対する「公開処刑」を目撃したからだ。ただ、匿名の空間であるネット上で不満を漏らすのが限界だ。

 日本には韓国の政権交代を民主主義の勝利と称え、国境なき記者団が発表する言論自由度ランキングで韓国が日本より上だと韓国を高く評価する声もある。しかし、果たして日本にこれだけ言論を弾圧する「群衆」がいただろうか。群衆の前でこれだけ無力に頭を下げる言論があっただろうか。

 文在寅支持者たちには待ちに待った政権交代、大統領就任であろう。彼らにとってこれは快挙であり、一つの歴史ともいえるかもしれない。しかし、ろうそくデモ、選挙運動など自分たちが参加した行動がそのような偉業をもたらしたという自負心が強すぎて、文大統領を絶対的な存在として崇め、いかなる批判も許さないヒステリックな雰囲気を作り出したのも事実である。

 言論さえも次々と頭を下げなければならない彼らはもはや「支持者」というより「モンスター」である。果たして文大統領は彼らの暴走を止められるだろうか。そして5年後にも彼らは「ご主人様」に忠誠を尽くす支持者として残るだろうか。なぜか、歴代大統領たちの任期末が頭をよぎる5月である。

  
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