2024年10月30日(水)

2024年8月20日

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電子部品実装機用の精密部品をはじめ、自動車分野や医療分野等様々なフィールドに挑む大羽精研。バックアップするアルコニックスの手代木社長に、グループ企業に期待することや連携によるシナジー効果について伺った。

「できない」と言わないOHBA哲学 

アルコニックス株式会社 代表取締役 社長執行役員CEO 手代木 洋(てしろぎ・ひろし)
1981年日商岩井株式会社(現:双日株式会社)入社。2003年アルコニックス株式会社に入社。2004年 執行役員第一グループ長、2008年アルコニックス三伸株式会社(現アルコニックス・三高株式会社)代表取締役社長就任の後、2009~2021年にアルコニックス株式会社常務執行役員各種本部長等を歴任し、2022年4月取締役社長執行役員COOを経て、6月現職に就任。

 商社流通機能と非鉄金属等の製造機能を有する「アルコニックス」。これまで製造系13社、商社流通系5社の計18件(2024年8月時点)のM&Aを手掛けており、グループ企業と連携を図りながら、共に成長し続けてきた。2013年4月からアルコニックスグループに加わった大羽精研の強みを、手代木社長はこのように語る。

「創業社長の大羽良晴氏が “『できない』と言わない”というOHBA哲学を掲げている通り、大羽精研は取引先のニーズに何でも応えられるだけの能力、設備等を備えている。グループとしても『大羽なら対応できる』と言いきれる存在がいることは非常に心強く、様々な案件に対するソリューションプロバイダーになれることは間違いない」

 大羽精研はグループ参入以前から最先端の機械設備を多く導入しており、アルコニックスのバックアップによってさらなる成長を遂げている。

「他の企業では持っていないような装置を含め、今後も設備投資を積極的に行っていく。高度な技術を要求される世界で爆発的な生産能力を発揮し企業価値を上げることで、大羽にしかできないオンリーワンの存在になってほしい」

 と手代木社長も大きな期待を寄せる。

 

加工技術と最新設備群

 社名の由来でもある精密研削加工を武器とする大羽精研。チップマウンター(電子部品実装機)で世界トップクラスのシェアを誇る企業に納入する機械加工部品を中心に、今まで積み重ねて来た技術と経験を用いて、最新鋭の設備で取引先の課題解決と技術向上に努めている。

 大羽精研の特長は、工程設計、切削加工、研削加工、組立、検査までの全工程を網羅した一貫生産体制が可能であること。なかでも、幾何公差の厳しい複雑な形状や、肉厚が薄く歪みやすい部品の加工の研削が強みで、公差1μm以下の超精密研削にも対応。組立工程では、熟練技術とロボットによる自動化を組み合せることで、製品精度の向上やリードタイムの短縮を実現。また、複雑な形状加工に必要な特殊工具は自社で内製し、全てを社内で完遂できるのも特徴的だ。

 そして大羽精研の藤井社長は、検査工程にも力を入れていると話す。

「重要なのは検査技術。いくら良い加工、ものづくりができたとしても、それを正しく評価し、お客様に保証できなければビジネスにならない。さらに、スペックの高い測定機器をただ所有しているだけでは意味がなく、それらを使いこなせる測定技術に絶対の自信を持っている。そういう点においてもお客様に安心して任せていただいている」

 大羽精研では、接触式三次元測定機のほか非接触式X線CT三次元測定機も所有しており、部品を切断することなく測定可能。今まで何時間も要していた複雑な形状の検査も、10分程度でできるという革新的な測定機である。その他も最新鋭の設備が豊富で、切削・研削加工機、検査機器を含め、総設備台数は300台。ここまで多種多様な設備が揃っているのは全国的にも珍しいという。

 さらに藤井社長はアルコニックスグループとしてのメリットをこう語る。

「アルミニウムやマグネシウムなどの素材購入の際、アルコニックスに流通の窓口を担ってもらっており、ここ5~6年で取引額が増加している。また、常にグループ内企業と情報共有したり、一緒に展示会に参加したり等、横の繋がりも多い」

 同グループ・マークテックの依頼で他社製品の検査も受注しており、グループ内ビジネスも活発に行われている。