中国人観光客はいま

2017年11月2日

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中島恵 (なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年山梨県生まれ。新聞記者を経てフリージャーナリスト。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか?』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』『中国人エリートは日本をめざす』(ともに中央公論新社)、『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日本経済新聞出版社)などがある。

 フランス・パリ発祥の「Mod’s Hair (モッズ・ヘア)」といえば女性にとって憧れの美容サロン。日本には1978年に東京・表参道に1号店がオープンし、現在、全国に67店舗を構えている。2016年には中国に進出した。連載第9回は「モッズ・ヘア」を展開するエム・エイチ・グループ社長の朱峰(あけみね)玲子氏に、主に中国人のインバウンド事情について話を聞いた。

――モッズ・ヘアは中国でも店舗展開しているのですね。

日本旅行の際、「モッズ・ヘア」を訪れる中国人観光客

朱峰氏:日本はフランスのMod’s Hair(モッズ・ヘア)のフランチャイジーという位置付けなのですが、日本をアジア統括として、フランチャイジーとして中国、韓国、台湾などのモッズ・ヘアがあります。中国には2016年に進出し、北京、上海、南京、大連、成都、重慶などで16店舗を展開しています。年末までに30店舗以上に増える予定です。

――中国でも美容サロンに対する認識は変わってきているのですか?

朱峰氏:そうですね。若い女性を中心に、ファッションへの関心が高まるにつれ、ヘアスタイルにも気を使う女性が増えてきて、美容院にもこだわりを持つようになってきていると思います。

――そこでインバウンド事業を始められたと。

朱峰氏:実は私は中国の出身で、日本に住んで33年になるのです。化粧品会社の取締役を経て、弊社に入社し、今年(2017年)9月に社長に就任したばかりです。それ以前、モッズ・ヘアは経営が低迷していましたが、15年に中国系企業の投資により、新しい経営陣でモッズ・ヘアの歴史とブランドを守りつつ再建を行いながら、同時に中国展開も進めていくことになりました。中国国内での店舗展開やインバウンド事業にも取り組み始めた、というのが経緯です。

――中国人女性の美容への意識が高まってきたことを考えると、インバウンドへの取り組みはちょうどいいタイミングですね。

朱峰氏:はい。ご承知のように、美容院でカットやパーマをかけてもらうには一定の時間がかかりますので、時間の余裕と、美に対して高い意識を持つ方でなければ行くことができません。これまで「爆買い」といわれた中国人の日本旅行ですが、爆買いの後に、多くの女性が興味を持ったもののひとつが美容であり、美容院に行くこともその中に含まれています。モノを買うだけでなく、自分自身を美しくすることに関心が向き始め、何度も日本を訪れるうちに美容院にもやってくるようになりました。私たちにとっても、これは絶好のチャンスだと思いました。

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