ネルソン・コラム From ワシントンD.C.

2010年11月10日

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クリス・ネルソン (Christpher Nelson)

政治ジャーナリスト

アメリカのシンクタンク「サミュエル・インターナショナル・アソシエイツ」所属。特に日本、中国・台湾、朝鮮半島問題に焦点を当てたアジア外交政策のコンサルタント。1970年より下院外交委アジア小委員会のスタッフや上院民主党政策委員会のアジア政策顧問などを歴任した経験により、議会のみならず米政権の内情に詳しい。現在は、外交政策や通商問題のインサイダー情報誌「The Nelson Report」発行。

 ベイナー氏は正しい。極めて大きな負担が、大統領の双肩にかかっている。まず何より、どんどん白髪が増えていく彼の頭の中にある明らかに強力な脳みそが試される。大統領は果たして、一貫した政策と優れたコミュニケーションのギャップを埋めることができるのだろうか? 有権者の大部分と「心」を通わせる力を取り戻すことができるのか?

 ただ、今回の選挙が何かを表しているのだとすれば、重要なのは事実でもアイデアでさえもなく、こうした感情なのだということだ。であれば、実に恐ろしいことだが、恐怖に駆られた国家は口にするのもおぞましい残虐行為の危険にさらされることを歴史は教えているのではないか?

 選挙の翌日、オバマ大統領は「敵」について語り、デミント議員は協調を図ろうとする共和党議員は皆、政治的な死に見舞われると脅していた。公正を期するために言えば、大統領は、これから先の唯一の仕事は2012年に大統領を倒すことだと宣言した共和党指導層に挑発されていた。

 デミント議員は今再び、皮肉などものともせずに、共和党の超保守派がスターリン主義的な政治を実践していることを見せつけた。

 一体全体オバマ大統領は、それを言うなら、良識的でバランスの取れたいかなる人物であれ、そんな挑発にどう反応しろというのだろうか?

 というわけで、皆さんも、これだけ多くの民主党議員・支持者が最近、真剣な自己分析や内省をしている理由が分かるだろう。我々は、WEDGE Infinityの読者の皆さんが今月目にするオバマ大統領が、再び活力を取り戻し、極めて良い意味で戦う準備ができていることを願っている。


次回は11月26日(金)を予定しております。

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