メイドインニッポン漫遊録 「ひととき」より

2018年11月27日

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いであつし (いで・あつし)

コラムニスト

1961年、静岡県生まれ。コピーライター、「ポパイ」編集部を経て、コラムニストに。共著に『“ナウ”のトリセツ いであつし&綿谷画伯の勝手な流行事典 長い?短い?“イマどき”の賞味期限』(世界文化社)など。
 

香川発、上質な大人のふだん着

上:トラックジャケットとトラックパンツ。単品での着用はもちろん、セットアップで着られる。布帛〈ふはく〉ではないカットソーならではの柔らかなシルエットを楽しめる。ジャケット28,944円、パンツ20,952円 (*価格はすべて税込です)
下:ドアから向こうは、外観の印象をくつがえすシックでスマートにしつらえられたオフィス空間

 昨今、紳士服はクールビズやスニーカー通勤など、どんどんカジュアルになっている。

 そんななかで注目されているのが、カジュアルセットアップである。セットアップとは、ジャケットとパンツが共地(ともじ)で単品でも上下揃いでも着られる服のこと。素材がジャージだったり、スニーカーを合わせたりする着こなしをカジュアルセットアップと言います。

 こう書くと何だか若者向けの格好みたいですが、いえいえ、そんなことはない。カジュアルセットアップはきちんとしていながらも楽ちんで、ちょっとした外出や小旅行など、実はシニア世代のふだん着にちょうどいい。

 筆者のお気に入りは、「CURLY&Co.(カーリーアンドコー)」というカットソーブランドが定番で出しているセットアップだ。ジャケットは本格的なテーラード仕立てながらも伸縮性のある生地で、気どらずカジュアルに着られる。パンツはタック入りで腰回りにゆとりをもたせたシルエット。ジャケットと同素材なので長時間はいてもストレスを感じない。

 カットソーとはカット&ソーンの略で、ニット生地を裁断して縫製すること。Tシャツや下着といった代表的なアイテムを総じてカットソーとも呼ぶ。カーリー&コーはこのカットソーを得意とするブランドで、上質な生地にこだわった真面目で丁寧な服づくりには定評がある。有名セレクトショップや大手百貨店の別注も多く手掛けており、東京青山に「The Weft(ザ ウェフト)」という直営店もある。

 なにより筆者が気に入っているのは、デザインから縫製まで香川県さぬき市の自社工場で行っていることだ。そこで今回はカーリー&コーを訪ねて、香川県を旅して参りました。

取材は8月。川北縫製の周辺では、稲の穂がまもなくの収穫を待っていた

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