あの挫折の先に

2012年6月11日

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夏目幸明 (なつめ・ゆきあき)

ジャーナリスト

1972年、愛知県生まれ。愛知県立豊橋工業高校から早稲田大学へ進学、卒業後、広告代理店に入社し、その後、雑誌記者へ。小学館『DIME』に『ヒット商品開発秘話 UN・DON・COM.』を、講談社『週刊現代』には、マネジメントの現場を描く『社長の風景』を連載。ほか、明治学院大学講師をつとめ就活生の支援を行う。『資格の学校TAC』では、就活生と一緒にエントリーシートを書き、面接練習を行う講座を持つ。
執筆記事:「社長の風景」(現代ビジネス)、「火力発電所奮闘記」(『VOICE』)、「ビジネスの筋トレ」(『フレッシャーズ』)、「就職活動セミナー」(『資格の学校TAC』)

第3回 建設材料用コンクリートの研究者で、
CO2を吸収するコンクリートを開発。

鹿島建設株式会社 取違剛さん(31)

とりちがい・たけし/鹿島 技術研究所・土木材料グループ研究員。二酸化炭素を吸収するコンクリート『エイエン』と『スイコム』の開発に携わる。

 大手ゼネコン・鹿島は、近年“最先端”と呼ぶにふさわしい建設素材を続々と世に出している。例えば、100年を超える耐久性を実現した『長寿命化コンクリート EIEN(エイエン)』、二酸化炭素を吸い込むコンクリート『CO2-SUICOM(スイコム)』などだ。

 今回、話を聞かせてくれた取違は、同社のコンクリートの研究に携わる一人。まさに、コンクリートに関する世界最高峰の技術者、と言うべき人物だ。彼が話す。

『CO2-SUICOM』によるCO2削減イメージ
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 「もし、日本中で使われるコンクリートがすべて“スイコム”になれば、それだけで日本中から排出される二酸化炭素を6%近く削減でき、京都議定書で目標とされた数値を達成できる可能性もあるんですよ」

 だが、そんな彼も若手時代、とくに1~3年目は「人生で一番しんどかった時期」だったと話す。取違は1年目から仕事の最前線に放り込まれ、矢面に立つというプレッシャーを背負う事になる。社内だけでなく、指示を与えなければいけない現場の人間も、社会人の先輩ばかり、その上、ミスは許されない緊張感の中で、自分を見失っていた時期もあったという。当時、彼は何にもがき、いかに克服したのか。

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