世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年8月22日

 7月17日付米カーネギー財団のサイトで、James L. Schoff同財団アジアプログラム上席研究員が、普天間問題は、辺野古移転を実現させないと日米同盟関係に危機をもたらすので、安倍総理、沖縄県知事、駐日米大使が方針について早急に合意し、日本の内閣官房、沖縄県、米国のNSC代表の間で、作業部会を作って推進すべきである、と論じています。

 すなわち、普天間基地の県内移転は沖縄県の反感を買っているが、在日米軍の戦略的価値はますます増大しているので、それらを如何にバランスさせるかが課題である。

 辺野古移転は日本政府に莫大な財政負担を課し、米国にも負担がかかる。また、海兵隊がそこへ移動できるのは早くて2022年であり、何か障害が起きればもっと遅くなる。しかし、これを完全に実施しない限り、同盟関係に危機をもたらす。最悪の事態はこれを動かさないことである。沖縄県が主張している米軍基地の日本全国分散は実施不可能である。

 辺野古移転は、時間がかかっても、それが現地の負担を減らし、防衛力を維持する最も早い方法であり、沖縄には、基地の負担軽減と土地の返還という利益をもたらす。

 多くの米国側関係者は、事態が動かないことに慣れてしまって、積極的に動こうとしない。しかし、辺野古への早期移転は、関係者すべてにとって良いことである。

 日米両同盟国は、安倍総理、仲井眞知事、米駐日大使との会談を設定して、辺野古への基地移転を推進し、日本の内閣官房、沖縄県、米国のNSC代表との間で、それを実施するタスクフォースを設け、その担当者は、昼夜兼行して、このプロジェクトに心血を注ぐべきだろう。

 沖縄県知事が埋め立て許可を出さなかった場合は、法的措置も考えなければならない。

 もう一時しのぎや妥協の時は過ぎた。日米両同盟国は、安全保障上の必要と沖縄県民の安全との間をバランスする解決策を見出さなければならない、と述べています。

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 ショフは、2010-12年、国防長官の下で日本問題のアドバイザーを務めた日本専門家であり、普天間問題についても、精通していると考えられます。

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