ビジネスパーソンのためのエンタメ業界入門

2013年9月13日

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山口哲一 (やまぐち・のりかず)

音楽プロデューサー、コンテンツビジネス・エバンジェリスト

1964年東京生れ。音楽プロデューサー、エンタテック・エバンジェリスト。(株)バグコーポレーション代表取締役。『デジタルコンテンツ白書』(経済産業省監修)編集委員。プロ作曲家育成の「山口ゼミ」 、次世代プロデューサーを養成する「ニューミドルマン・ラボ」主宰。エンタメ系スタートアップを支援する「START ME UP AWARDS」実行委員長。異ジャンルのクリエイターが出逢い創る「クリエイターズキャンプ真鶴」オーガナイザー。プロデュースのテーマは、テクノロジー&ソーシャルメディア活用、グローバルな活動、異業種コラボレーションの3つ。エンターテインメントとテクノロジーに関する知見を活かして、パネルディスカッションのモデレーターやITサービスへのアドバイザーとしても活動している。最新刊『新時代ミュージックビジネス最終講義』(リットーミュージック)の他、著書多数。詳細プロフィールはこちら

 特筆すべきは、コンバージョン率の高さです。無料会員の20%以上が有料会員に移行するそうです。インターネットサービスとしては非常に高い数字です。アクティブ率も高く、9割以上になるそうです。ユーザーから支持を集めている証左と言えるでしょう。

 レコード会社およびアーティストには売上の60%が分配されます。作詞作曲者(著作権使用料)は、国ごとのルールによりますが、5~10%が別に分配されます。

スウェーデンの音楽市場売上推移
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 また、ストリーミングサービスは、ユーザーと音楽の接触時間を増やし、音楽市場全体を活性化する機能があるという調査結果が出てきました。

 Spotifyのお膝元スウェーデンでは、下落を続けていた音楽市場が、2012年に上向きました。ドイツも2013年上半期に10年ぶりにプラス成長したというデータがでています。これらは、ストリーミングサービスの効果であると言われています。CDが音楽流通の中心であるドイツでの変化は日本にとって注目です。

 ストリーミングサービスには、インターネットラジオ型もあり、個人の嗜好に合ったリコメンド力が高い2億人超の会員を持つ米国PANDORAなども、注目を集めています。

ドイツの音楽市場の売上割合
ドイツの音楽市場が10年ぶりにプラス成長、2013年上半期はデジタル貢献 で1.5%増加
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日本の音楽市場の可能性

 ガラパゴス化する日本の現状と、グローバルなトレンドから、どのような将来像を描けばよいのでしょうか?

 配信市場が沈んで、周回遅れのように見える日本の音楽市場ですが、実は、未来へのバイパスが見えています。楽曲を自分のデバイスにダウンロードして聴くというのは過渡的な仕組みだったことがわかってきました。技術の進歩による必然的な変化として、クラウド上にある音楽にアクセスして楽しむというのが、常時接続とスマートフォン普及の時代の一般的な形になります。

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