世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年2月12日

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 2014年1月3日付Diplomat誌で、Carl Thayer豪ニューサウスウェールズ大学名誉教授は、東南アジア諸国が潜水艦の獲得を活発に進めていると、その現状を報告しています。

 すなわち、12月31日、ロシアの636型計画ヴァルシャヴャンカ級潜水艦の1隻目が、引き渡しのため、ベトナムのカムラン湾に到着した。そして、残るあと5隻の同型潜水艦の最後の引き渡しは2016年までに行われる予定である。

 11月末にベトナムのグエン・フー・チョン書記長が訪印した際、インド政府はベトナム潜水艦要員の訓練をインド海軍の最新の潜水艦要員訓練センターで引き受けることを発表した。インド海軍は1980年代中葉からロシアのキロ級潜水艦を運用している。

 ベトナム以外の地域諸国も海軍近代化の一環として通常動力型潜水艦の獲得を組み込むようになってきている。

 2012年、インドネシア国防省は、2020年までに潜水艦を12隻にまで増強すると発表した。12隻は、戦略的拠点や群島への進入航路をカバーする為の最小限の隻数である。

 現在、インドネシアはU-209型潜水艦3隻を発注しており、それらは韓国で建造中である。納期は2015~2016年とされる。

 これに加え、インドネシアは、2つのオプションを検討中である。第1のオプションは、ロシアの中古のキロ級潜水艦を購入し、改造することである。インドネシア筋は、このオプションは超音速の巡航ミサイルを装着できるので魅力があると伝えている。

 インドネシアの第2のオプションは、韓国から新たに潜水艦を購入することである。新しい潜水艦は既存の港湾施設を利用できるので、このオプションも魅力的である。

 11月末、シンガポールは、ドイツから2隻の新しい潜水艦を購入する契約に署名したと発表した。購入契約はドイツでの修理、要員訓練も含んでいる。これら潜水艦は2020年までに引き渡される予定である。シンガポールの潜水艦隊は、スウェーデン製のアーチャー級潜水艦2隻と共に4隻体制になる。

 マレーシアは、2002年の契約によりフランスからスコルペン級潜水艦2隻を獲得し、それぞれ2007年と2009年に就航している。2012年5月、マレーシアは更に潜水艦を獲得するか否かは資金力次第であると示唆している。なお、この年、マレーシアは、潜水艦からの脱出・救援サービス用船舶のシンガポールでの建造を発注している。

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