世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年9月3日

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 7月26日付の米ワシントン・ポスト紙で、米アトランティック・カウンシルのホフ及び元米国務省シリア担当特別顧問のハリリが連名で、シリアで地方レベルの自治が根を下しつつあり、アサド後のシリア政治の基礎となるであろう、と述べています。

 すなわち、最近若いシリアの活動家の一人は、「いま我々がしているのはアサドに反対する革命ではなく、自治のための革命である」と述べた。

画像:iStock

 シリアでの反政府活動の初めから、非武装の活動家たちは、隣人に公的サービスを提供する地方評議会を作った。今日アサドに支配の及ばない地域で何百という地方評議会があり、市民社会の広大な組織網に支えられている。これらは西側の民主主義を補強する自主的な専門の組織である。彼らは女性に職業訓練の機会を与え、司法の独立を進め、子供たちが過激派に影響されないように教育をしている。

 これまでシリアでは見られなかったもので、「シリア革命」の神髄である。

 戦闘に耐えてきたこれらの指導者をシリアの国家政治の主流に組み込むことが重要である。問題は、米国他がシリア国民の正当な代表と認めている「シリア暫定政府」と、現地で正当性を得つつあるグループのつながりを築くことである。

 アサドに代わるものがシリアの草の根から生まれつつある。米国とパートナー諸国はこれを育て、護らなければならない。そして西側が正当と認めている国外の組織とつなげなければならない。オバマ政権のなかにはアサドが早く崩壊しすぎることを懸念する向きがあるようだが、崩壊が早すぎることはない。

 アサドに代わるものがないと懸念する者は、亡命指導者と、シリア国内で自治革命を指導している者たちを結び付けようとしなかったのである、と述べています。

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