2024年4月26日(金)

From LA

2016年11月26日

 現在ハイパーループ・ワンは来年初めのラスベガス・テストトラックでフルスケールのプロトタイプ走行を目指しているという。

 記者会見では、ハイパーループ・ワンが実際どのように運営されるのかを紹介するビデオも紹介された。スマホで簡単に予約、自動運転のコンテナが最寄り駅に到着、それに乗り込み、あとは自動でチューブを移動、目的地へ、という内容だ。

ハイパーループ・ワンのCEO、ロブ・ロイド氏

人体への影響は?

 ハイパーループシステムの実用化には疑問の声がある。もっとも多いものは「超高速で移動する乗り物に人間が乗った場合の影響」だ。ロケットやジェット戦闘機並みのGがかかるのでは、と言われ「乗客の吐瀉物で車内は悲惨なことになる」という意見まである。

 しかしロイド氏は「圧縮空気は低プレッシャーで、車内は静か、揺れもほとんどない」と主張する。当初のハイパーループのスケッチを見ると乗客はシートベルトで固定されるものだったが、今回発表されたスケッチではソファも用意され、ゆったりと移動できる内容になっている。

 来年のフルスケール走行実験が成功すれば、ハイパーループが未来の公共交通機関として大きな前進を果たすことになるだろう。中東でのシステム導入が果たされれば、世界中の交通網に大きな影響を与える存在となる。世界中をハイパーループ網が結ぶ日は来るのか。将来が楽しみな技術であることは間違いない。

  
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