使えない上司・使えない部下

2017年5月23日

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吉田典史 (よしだ・のりふみ)

ジャーナリスト・記者・ライター

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年から、フリー。
主に、人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。『悶える職場』(光文社)、
震災死』『あの日、「負け組社員」になった…―他人事ではない“会社の落とし穴”の避け方・埋め方・逃れ方』(ダイヤモンド社)『封印された震災死』(世界文化社)など。

 今回は、中古車輸出業で躍進する株式会社ビィ・フォアード(本社・調布市)代表取締役社長・山川博功さんです。日本で流通する中古車を仕入れ、アフリカなどの新興国を中心に世界127の国と地域に輸出しております。顧客の6割がアフリカの43カ国に住む人たちで、ビィ・フォアード本社でも43人の外国人が働いています。

 山川社長が2004年に創業し、2016年6月期の売上は431億円。ビィ・フォアードが運営する、海外向けECサイトの「BE FORWARD.JP」の月間ページビューは2014年6月時点で6000万PV。海外からも大きな注目を浴びています。

本社内の「明治大学の部屋」にて、山川博功社長

弱い方向に歩き始める姿を想像したくない

 「使えない部下」という言葉に、私はネガティブな印象を持ちます。「使えない」以前に、その社員は会社の文化や職種に合っていないのだと思います。

 部下が、上司のことを「使えない」と思っているならば、ずいぶんと失礼ですね。上司よりも優れているならともかく、通常は上司のほうが経験や知識が豊富でしょう。判断力も、部下よりは高いはずです。

 私は大学(明治大学文学部)を卒業し、新卒として入社した会社(東京日産自動車販売)で、上司のことを「使えない」なんて思ったことはありません。1年目(1993年)からセールスの成績がよく、新人賞を受賞したのですが、上司は私よりもはるかに稼いでいました。

 20年以上のキャリアの上司を追い抜かすことができない、と思ったことはありません。いずれは、全社でトップセールスマンになり、社長になるつもりでした。私が社長になったときに、上司たちが私の部下になるのですから、敵に回すのはよくないと新人の頃にすでに考えていたのです。

社員は4人に1人が、外国人。英語やアフリカの言語、関西弁などが飛び交う。

 サラリーマンが居酒屋で、上司の愚痴をこぼしますね。あれが、大嫌い。あの空気の中にいると、自分がダメになる気がします。早めに席を外したり、店から出るようにしています。

 「上司が使えない」「上司が認めてくれない」と言って、認められることはありえませんよ。「会社が悪い」と言う人もいますね。周囲の環境のせいにしている限り、上手くいくことはないと思います。不満があるならば、実績を残し、認められ、トップになればいい。なれないと思うならば、会社を変えたり、起業したりすればいい。

 せっかく、人として生まれてきたんだから、上を目指さないと…。上を目指さない自分なんて、私は想像したくありません。弱い方向に歩き始める姿を想像したくない。ほんの少しでも、自分が弱い方向に向いているのが嫌いです。勝ち続けるのが、人生だと思っています。ときにはゆっくりしてもいいけど、進んでいくのは勝つ方向でないといけない。

 私が学生時代、明治大のラグビー部は強かった。あの重戦車フォワードが好きでした。前へ、前へ進んでいくんですよ。監督の北島忠治さん(故人)の教えである「前へ」は、私の好きな言葉です。ビィ・フォアードという社名も、そこからつけたのです。

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